
「今年の一台」を選ぶ「日本カー・オブ・ザ・イヤー」の候補が、2026年10月27日に発表されました。47回目となる2026-2027年の選考で、ノミネートされたのは33台。そのうち21台が輸入車で、国産車は12台です。11月2日に10台まで絞られ、12月3日に今年の一台が決まります。どの車が入ったのか、どうやって決まるのか、車を選ぶ側にとってどんな意味があるのかを整理します。
決まったことと、これからの日程
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 10月27日 | ノミネート車33台を発表(国産車12台・輸入車21台) |
| 11月2日 | 上位10台の「10ベストカー」を発表(13時30分からYouTubeで配信予定) |
| 11月 | 10ベストカーの試乗会を経て、最終の投票へ |
| 12月3日 | 最終選考会・表彰式(14時から、YouTubeで配信予定) |
※日本カー・オブ・ザ・イヤー公式サイト、くるまのニュース、レスポンスの発表記事をもとに作成。
対象になるのは、2025年11月1日から2026年10月31日までに日本で発表または発売された乗用車です。つまり、この1年で日本に新しく出てきた車が候補になります。
ノミネートされた33台
国産車(12台)
| メーカー | 車名 | 当サイトの記事 |
|---|---|---|
| スズキ | e SKY | スズキ初の軽EV「e SKY」 |
| スバル | トレイルシーカー | ― |
| トヨタ | bZ4X ツーリング | ― |
| トヨタ | RAV4 | RAV4は国内全車が四駆のハイブリッド |
| トヨタ | ランドクルーザー”FJ” | ― |
| 日産 | エルグランド | 新型エルグランド、受注1万300台 |
| 日産 | キックス | ― |
| ホンダ | CR-V | ― |
| ホンダ | Super-ONE | ― |
| ホンダ | インサイト | ― |
| マツダ | CX-5 | CX-5とはどんな車か |
| レクサス | ES | ― |
国産の12台のうち、e SKY、トレイルシーカー、bZ4X ツーリング、Super-ONE、インサイトの5台は電気自動車です。軽自動車のEVから、大型ミニバンのエルグランド、本格四駆のランドクルーザー”FJ”まで、大きさも値段もばらばらな顔ぶれになりました。
輸入車(21台)
| ブランド | 車名 |
|---|---|
| アウディ | A6/A6 アバント、Q3/Q3 スポーツバック |
| BMW | iX3 |
| BYD | シーライオン 6、ラッコ |
| シトロエン | C3 エアクロス ハイブリッド、C5 エアクロス ハイブリッド、E-C3 |
| DS | N°4、N°8 |
| フィアット | グランデ パンダ ハイブリッド(記事) |
| ヒョンデ | NEXO |
| ジープ | コンパス(記事) |
| Kia | PV5 |
| メルセデス・ベンツ | CLA、Sクラス |
| プジョー | 5008 GT ハイブリッド |
| ポルシェ | カイエン エレクトリック |
| テスラ | モデル Y L |
| ボルボ | ES90、EX90 |
※車名の表記は日本カー・オブ・ザ・イヤー公式サイトのノミネート車ページに合わせています。
「国産車のほうが売れているのに、候補は輸入車が6割?」
33台のうち21台、割合にすると約64%が輸入車です。日本の道を走っている車の多くは国産車なので、意外に感じる人もいるはずです。
理由は、候補の選ばれ方にあります。ノミネートの条件は「売れた台数」ではなく、「この1年に日本で発表・発売された新しい車かどうか」です。だから、新しい車種をいくつ日本に出したかがそのまま数に表れます。
ブランドの数で見ると、それがよく分かります。国産車は7ブランドで12台、輸入車は14ブランドで21台です。輸入車は、シトロエンが3台、アウディ・BYD・DS・メルセデス・ベンツ・ボルボが2台ずつと、1つのブランドから複数の新型が入っています。シトロエン、DS、フィアット、ジープ、プジョーは同じステランティスというグループのブランドで、この5ブランドだけで8台になります。
候補の数は「人気」ではなく「この1年に日本へ出てきた新型の数」です。輸入車が多いのは、それだけ多くの新型が日本に入ってきた年だった、ということです。
実際の新車販売でよく見かける車が、候補の中に多く入っているとは限りません。逆に、街でまだあまり見かけない車でも、この1年に出た新型なら候補になります。
どうやって「今年の一台」が決まるのか
選ぶのは、自動車評論家やジャーナリストなどからなる選考委員です。人数は上限60名と決められています。まず33台から投票で上位10台(10ベストカー)を選び、その10台に試乗したうえで、最終の投票をします。
最終の投票は、前の年から使われている「101(いちまるいち)方式」です。選考委員1人ひとりが、10台すべてに順位をつけて点数を割り振ります。
| 順位 | 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 点数 | 25 | 18 | 15 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 1 |
合計するとちょうど101点になるので、この名前が付いています。委員が60名なら、全員の持ち点を合わせて6,060点。1台の車が取れるいちばん高い点数は、全員が1位をつけた場合の1,500点(25点×60名)です。
前回の2025-2026年は、スバル・フォレスターが1,149点で今年の一台に選ばれました。満点の1,500点と比べると約77%です。1位の票だけでなく、2位や3位の票も積み重なって点数になるので、「多くの委員が上のほうに置いた車」が勝ちやすい仕組みです。
※1,149÷1,500≒0.766で、編集部の計算です。前回の点数は報道(乗りものニュースなど)によります。
大賞のほかに選ばれる賞
- インポート・カー・オブ・ザ・イヤー:今年の一台が国内で企画・開発された車だった場合に、最終選考でいちばん点数の高かった輸入車に贈られる。
- デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー:内外装のデザインを評価する。
- テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー:新しい技術を評価する。
デザインとテクノロジーの賞は、10ベストカーに残った車だけでなく、ノミネートされた33台すべてが対象です。前回は、インポートとデザインの2つをフォルクスワーゲン ID. Buzzが、テクノロジーをポルシェ 911 カレラ GTSが受賞しました。
前回の今年の一台、フォレスターがどんな車かはフォレスターとはどんな車かで解説しています。
車を選ぶ人にとっての意味
カー・オブ・ザ・イヤーは、たくさんの車に乗ってきた評論家たちが「この1年でいちばん意味のある新型はどれか」を選ぶ賞です。新しい技術、作りのよさ、その車が出てきたことの意味なども評価されます。
一方で、選考委員の家族構成や、住んでいる場所、毎日走る道は、読者一人ひとりとは違います。賞は「よくできた車」を教えてくれますが、「自分に合う車」までは教えてくれません。候補の一覧は、この1年にどんな新型が出たかを一度に見渡せる「新車のカタログ」として使うのがおすすめです。
候補に入った車を検討している人は
11月2日の10ベストカーや、12月3日の結果は、評論家がその車をどう見たかを知る材料になります。ただ、受賞してもしなくても、車の中身が変わるわけではありません。結果を待って決めるより、試乗して、自分の使い方(乗る人数、走る道、置き場所)に合うかを確かめるほうが大事です。人気の車は納期が長くなりやすいので、欲しい車が決まっているなら、納期の目安も合わせて販売店に聞いておきましょう。
これから何を買うか考え始めた人は
33台の一覧を、大きさや値段で分けて眺めてみると、この1年の流れが見えてきます。国産の候補の約4割が電気自動車であることもその一つです。気になった車があれば、当サイトの車種ごとの記事や、メーカーの公式サイトで価格と装備を確かめてみてください。
輸入車が気になっている人は
候補の6割が輸入車ということは、それだけ選べる新型が増えたということです。ただし、輸入車は販売店の数や、部品・修理の体制がブランドによって大きく違います。値段や見た目だけでなく、家の近くに販売店や整備できる場所があるかも、比べるときの物差しに加えておくと安心です。
今年の33台は、軽のEVから1,000万円を超えるような高級車まで、とても幅の広い顔ぶれになりました。
12月3日に決まるのは「今年の一台」。自分にとっての一台は、この一覧の中から自分の物差しで選んでください。
情報源
- 日本カー・オブ・ザ・イヤー公式サイト「第47回 2026-2027 日本カー・オブ・ザ・イヤー ノミネート車」 jcoty.org
- くるまのニュース「『今年のクルマ』はどうなる!? 日本カー・オブ・ザ・イヤーのノミネート車33台が決定!」(2026年10月27日) kuruma-news.jp
- レスポンス「今年の一台は?『日本カー・オブ・ザ・イヤー 2026-2027』ノミネート車33台が発表」(2026年10月27日) response.jp
- 乗りものニュース「今年のクルマは“低燃費”なスバルだ! 日本カー・オブ・ザ・イヤーは『フォレスター』に決定」(2025年12月4日) trafficnews.jp
- BE-PAL「【2025】日本カー・オブ・ザ・イヤーはスバル フォレスター!」 bepal.net

