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エクストレイルは全車e-POWERの「モーターで走る」SUV 2WDか4WDか、3列か、次期型を待つかの分かれ目

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エクストレイルは全車e-POWERのモーターで走るSUV
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「エクストレイルって、ハイブリッドなの? 2WDと4WD、どっちを選べばいい? 新型が出るって話も聞くけど、今買って大丈夫?」——日産のエクストレイルは、2022年7月に登場した4代目から、全車が「e-POWER」になりました。エンジンは積んでいますが、タイヤを回しているのはモーターです。2026年9月3日には一部仕様変更があり、いちばん安かった「S」がなくなって、最安は409万2,000円からになりました。一方で、次の型もすでに世界初公開されています。この記事では、日産の公式の主要諸元表をもとに、エクストレイルがどんな車なのかを整理し、2WDか4WDか、3列シートにするか、そして次期型を待つかの分かれ目をまとめます。

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ひとことで言うと:エンジンは発電に回り、走るのはモーター

項目 2WD 4WD(e-4ORCE)
全長×全幅×全高 4,690×1,840×1,720mm
ホイールベース 2,705mm
最低地上高 200mm 185mm
車両重量 1,750〜1,770kg 1,850〜1,880kg
エンジン 1.5L 直列3気筒ターボ「VCターボ」(144PS・250N・m)
モーター 前150kW(204PS) 前150kW(204PS)+後100kW(136PS)
WLTCモード燃費 19.4km/L 18.1km/L(3列シート車は18.0km/L)
燃料・タンク レギュラーガソリン・55L
最小回転半径 5.4m
乗車定員 5人 5人/7人(3列シート車)

※日産公式サイトの「エクストレイル主要装備一覧・主要諸元」(2026年9月版、ROCK CREEK・AUTECH・NISMOなどのカスタムカーを除く基準車)による。燃費はメーカーオプションの組み合わせによって少し下がる場合があります。最低地上高は日産の社内測定値。

e-POWERは、エンジンで電気をつくり、その電気でモーターを回して走るしくみです。日産の公式サイトでは「100%モーター駆動」と説明されています。アクセルを踏んだ瞬間から力が出るモーターの走り方を、充電の手間なしで手に入れられるのが特徴です。

エクストレイルをひとことで言うなら、「ガソリンを入れて走る、電気自動車のような乗り味のSUV」です。

発電用のエンジンには、日産が世界で初めて量産化した「VCターボ」をもとにしたエンジンを使っています。圧縮比を8.0〜14.0の範囲で変えられるのが特徴で、低い回転のままでも多く発電できるため、エンジンの音を抑えやすいとされています。日産は、路面の状況を見て、エンジン音がタイヤの音にまぎれるようなタイミングで発電させているとも説明しています。

2025年8月には大がかりなマイナーチェンジがあり、顔つきが新しくなったほか、日産として国内で初めてGoogleを搭載したインフォテインメントシステム(ナビや音楽などをまとめた画面)が用意されました。アウトドア向けの「ROCK CREEK(ロッククリーク)」と、走りに振った「NISMO」が加わったのもこのときです。

2026年9月の改良で「S」がなくなり、最安は409万2,000円に

グレード 駆動・シート 価格(税込)
X 2WD・2列(5人) 409万2,000円
G 2WD・2列(5人) 公式サイトで要確認
X e-4ORCE 4WD・2列(5人) 438万9,000円
X e-4ORCE 4WD・3列(7人) 452万1,000円
G e-4ORCE 4WD・2列(5人) 495万円
ROCK CREEK e-4ORCE 4WD・2列/3列 475万7,500円〜488万9,500円
AUTECH e-4ORCE 4WD 548万200円〜590万4,800円
NISMO e-4ORCE 4WD 575万4,100円〜596万2,000円

※2026年9月3日の一部仕様変更後の価格。Xの2WDは日産公式サイトの表示(409万2,000円〜)と報道で一致。それ以外はくるまのニュース(2026年9月の2本の記事)と、自動車情報サイトの価格一覧で一致したもの。Gの2WDは、この記事を書いた時点で2つの資料で金額を確かめられなかったため空欄にしています。グレードの構成は公式の主要装備一覧による。

今回の一部仕様変更は、見た目を大きく変えるものではなく、法規への対応と装備の見直しが中心です。報道によると、Xにはハンズフリーで開け閉めできるリモコンオートバックドアが標準装備になり、G e-4ORCEには新しいデザインの19インチホイールと黒いルーフレール・ドアミラーが付きました。公式の主要装備一覧でも、リモコンオートバックドアは全グレードで標準装備になっています。

4年で最安が約89万円上がった? その中身

4代目が出た2022年7月、エクストレイルの価格は319万8,800円からでした。今は409万2,000円から。数字だけを並べると、4年で約89万円も高くなったように見えます。

ただ、これは同じグレード同士の比較ではありません。2022年の319万8,800円は、いちばん装備を絞った「S」の2WDの価格です。そのSが今回の改良でなくなり、入口のグレードがXに上がりました。

同じXの2WDで比べると、改良前の404万9,100円から409万2,000円へ、上がったのは4万2,900円です。その間にリモコンオートバックドアが標準になっています。

「最安が89万円上がった」の大部分は値上げではなく、「いちばん安いグレードがなくなった」ことによるものです。

とはいえ、400万円を切る新車のエクストレイルがなくなったのは事実です。予算を300万円台に置いていた人にとっては、選び方が変わる改良だったと言えます。

※改良前の価格は、2025年9月発売モデルの価格として自動車情報サイト2つの価格一覧で一致したもの。2022年の発売時の価格は、くるまのニュース・Impress Watchなどの当時の記事で一致。差は編集部で計算(4,092,000−3,198,800=893,200円、4,092,000−4,049,100=42,900円)。

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2WDか4WD(e-4ORCE)か:価格差は29万7,000円

Xで比べると、2WDが409万2,000円、4WDのX e-4ORCEが438万9,000円。差は29万7,000円です。5年(60か月)で割ると、1か月あたり4,950円の計算になります。

エクストレイルの4WDは、後ろにもう1つモーターを積んだ「e-4ORCE(イーフォース)」です。前後2つのモーターと4つのタイヤのブレーキを、電気でまとめて細かく制御します。日産の説明では、雪道でアクセルを踏んでもタイヤが空回りしにくいようにトルクを調整するほか、カーブで外にふくらみにくくなり、街中でブレーキをかけたときに体が前につんのめるような揺れも抑えるとしています。

装備の面でも、4WDにしかないものがあります。公式の主要装備一覧によると、ドライブモードは2WDが3つ(STANDARD・SPORT・ECO)なのに対して、4WDは5つ(AUTO・SPORT・ECO・SNOW・OFF-ROAD)。急な下り坂で速度を一定に保つ「アドバンスドヒルディセントコントロール」も4WDだけの装備です。

燃料代の差は、年に6,000円ほど

年間走行距離 2WD(19.4km/L) 4WD(18.1km/L) 1年の差
5,000km 約4.4万円 約4.7万円 約3,100円
10,000km 約8.8万円 約9.4万円 約6,300円
15,000km 約13.1万円 約14.1万円 約9,400円

※レギュラーガソリン1L=170円、WLTCモード燃費どおりに走ったと仮定した単純な計算例です(例:10,000km÷19.4≒515.5L×170≒87,629円、10,000km÷18.1≒552.5L×170≒93,923円、差≒6,294円)。実際の燃費は走り方・季節・道路状況で変わり、ガソリン価格も時期によって変わります。

年に1万km走る人で、差は6,300円ほど。車両価格の差29万7,000円を燃料代の差で取り戻そうとすると、40年以上かかる計算です。つまり、4WDは「お金で得をするため」に選ぶものではなく、雪道や坂道での安心にいくら払うか、という選び方になります。

4WDなのに、地面からの高さは2WDより低い?

主要諸元表を見ていて、意外に思うかもしれない数字があります。最低地上高(車体のいちばん低いところと地面の間の高さ)は、2WDが200mm、4WDが185mm。4WDのほうが15mm低いのです。

「悪路に強いのは4WDのはずでは?」と思うところですが、雪道や坂道で頼りになるのは、まず「4つのタイヤで地面を押せること」です。e-4ORCEは、滑りやすい路面でタイヤの空回りを抑える方向に働きます。一方、地上高は、深いわだちや段差で車の底をこすりにくいかどうかに関わる数字で、役割が違います。

ふつうの雪道や坂道を走るなら、2WDの15mmの差より、4WDの駆動の違いのほうが効いてきます。逆に、雪が深く積もった道や、轍の深い未舗装路をよく走る人は、どちらを選んでも、車の底の高さを意識した走り方をしておきたいところです。

3列シートは「X e-4ORCE」だけ

7人乗りの3列シート車があるのは、基準車ではX e-4ORCEだけです(ほかにカスタムカーのROCK CREEKにも設定があります)。2WDやGには3列シートを選べません。

同じX e-4ORCEの2列シート車との差は13万2,000円で、5年で割ると1か月あたり2,200円です。3列目は5:5で分けて倒せて、使わないときは床下に沈めるように収納できます(ダイブダウン機構)。公式の室内寸法でも、室内の長さは2列車の1,980mmに対して3列車は2,530mmです。

ただし、全長は2列車と同じ4,690mmです。車の長さは変えずに3列目を加えているので、3列目は「ときどき使う補助の席」と考えておくのが現実的です。家族の人数が多く、毎日のように6〜7人で乗るなら、スライドドアのミニバンも比べておきたいところです。同じ日産のe-POWERなら、セレナが選択肢になります。

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次期型はもう世界初公開。「今買うか、待つか」

エクストレイルを検討するときに避けて通れないのが、次の型の話です。分かっていることと、まだ分かっていないことを分けて整理します。

項目 状況
次期型の公開 2026年4月、日産の長期ビジョンの発表とあわせて「新型エクストレイル/ローグ e-POWER」として世界初公開。日本・北米・中国などで売る中心の車種と位置づけ
北米での発売 2026年9月、米国日産が2027年モデルの新型ローグ(e-POWER)の価格を発表。全車AWD(4WD)で、3万5,490ドルから。2026年秋から順次販売
日本での発売時期 未発表
日本での価格・燃費・グレード 未発表

※次期型の世界初公開は、くるまのニュースなど複数の報道による(公開日は記事によって4月12日・14日と記載が分かれるため、月までとしています)。米国の価格は、Ward’s Auto・autoevolution・The EV Reportなど複数の米国メディアで一致(いずれも配送料などを除いた価格)。

報道の中には、日本での発売を2027年ごろとする見方や、もっと先になるという見方もありますが、いずれも予想で、日産は日本での時期を発表していません。また、ドル建ての価格をそのまま円に直しても、日本の価格の目安にはなりません。装備も税金も、売り方も違うからです。

「待つか、今買うか」は、次の型がいつ出るかより、今の車にあと何年乗れるかで決めるのが現実的です。今の車が年数を重ねて修理代もかさみそうなら、改良を重ねて熟成した今の型を選ぶ理由は十分あります。反対に、今の車にまだ2〜3年乗れるなら、日本での発表を待ってから比べる選択もできます。

もうひとつの見方として、モデルの終わりに近い時期は、販売店の値引きや在庫の条件が変わることがあります。ただし、これは地域や時期、販売店によってまったく違うので、複数の販売店で見積もりを取って比べるのが確実です。

買う前に知っておきたい割り切り

  • 400万円を切るグレードはもうない。Sがなくなり、新車の入口は409万2,000円です。同じくらいの大きさで価格を抑えたい人は、CX-5(330万円から)なども比べてみると、相場の感覚がつかめます。
  • Xでは、Googleの画面は「オプション」。公式の主要装備一覧では、Xの標準はオーディオレス(スピーカー4つ)で、12.3インチのNissanConnectインフォテインメントシステムはセットのメーカーオプションです。3Dビュー付きのアラウンドビューモニターやETC2.0もこのセットに含まれます。工場で付けるオプションなので、注文の後からは付けられません。
  • 全幅1,840mm・全高1,720mm。機械式駐車場には、高さ1.55m前後までのところが多く、エクストレイルは入りません。幅も1,850mmまでの制限があるところでは余裕がわずかです。
  • 車両重量は1.75〜1.88t。重さがあるぶん、タイヤは18インチ(235/60R18)か19インチ(235/55R19)と大きめです。冬タイヤを用意する人は、その費用も大きめに見込んでおきたいところです。
  • スペアタイヤはなく、パンク修理キット。キットには有効期限があり、切れる前に交換が必要だと公式の注記にも書かれています。
  • e-Pedal Stepでは止まりきらない。アクセルを戻すと最大0.2Gで減速しますが、停止を保つ機能ではなく、止まるときはブレーキを踏む必要があると日産は注意しています。
  • 燃費の数字は「ハイブリッドのSUV」としては控えめ。WLTCモードで2WDが19.4km/L、4WDが18.1km/L。55Lのタンクで計算すると、満タンから空になるまで約1,000km(4WD)〜約1,070km(2WD)の計算例になります。

※満タンでの距離は、55L×WLTCモード燃費の単純な計算例です(55×18.1≒996km、55×19.4=1,067km)。実際にはタンクを空になるまで使うことはできず、走り方や季節でも大きく変わります。

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自分に当てはめると

雪の多い地域に住んでいる、または冬にスキーへ通う人

4WDのe-4ORCEを選ぶ理由がはっきりある使い方です。燃料代の差は年に数千円で、雪道での発進やカーブの安定、SNOWモードと引き換えと考えれば判断しやすいはずです。スキー場の駐車場や雪の深い道に入るなら、185mmの地上高を意識した走り方をしておきましょう。全グレードが四駆のSUVと比べたいなら、スバルのフォレスターも候補に入ります。

街乗りが中心で、雪はほとんど降らない地域の人

2WDのXで十分という判断ができます。4WDとの差29万7,000円を、Googleの画面やアラウンドビューモニターのセットオプションに回すと、毎日の使い勝手が大きく変わります。燃費の数字も、2WDのほうが少しよくなります。

ときどき6〜7人で乗ることがある家族

X e-4ORCEの3列シート車が候補です。ただし3列目は補助の席と考え、親戚の送り迎えなど「たまに」の用途に向いています。毎日のように3列目を使うなら、ミニバンと乗り比べてから決めるのがおすすめです。

キャンプや車中泊、停電への備えも考えている人

荷室で家電を使える100V・1500WのAC電源は、2列シートのXとX e-4ORCEではセットのメーカーオプション、GとG e-4ORCEでは単独のメーカーオプションです(いずれも注文時に選ぶもの)。公式の主要装備一覧では、3列シート車向けのセットオプションには含まれていないので、3列シートとAC電源の両方がほしい人は販売店で確かめておきましょう。アウトドアで使う機会が多い人は、防水シートが付くROCK CREEKも比べてみてください。車を電源として使うときの考え方と注意点は、停電したら車を電源に使える?の記事で整理しています。

4年かけて熟成した、モーターで走るSUV

4代目のエクストレイルは、登場から4年で顔つきと画面が新しくなり、グレードも整理されました。いちばん安いSがなくなって入口は上がりましたが、走りの中身であるe-POWERとe-4ORCEは、最初から変わらないこの車の軸です。

2WDか4WDかで迷ったら、燃料代の表より、冬の朝に自分がどんな道を走っているかを思い浮かべてみてください。その道に雪が積もっているなら、答えはe-4ORCEのほうにあります。

情報源

  • 日産自動車「エクストレイル」公式サイト(トップページ・e-POWER・e-4ORCEの説明ページ) nissan.co.jp
  • 日産自動車「エクストレイル主要装備一覧・主要諸元」(2026年9月版、PDF) nissan-cdn.net
  • くるまのニュース(エクストレイルの2026年9月の一部仕様変更の記事) kuruma-news.jp
  • くるまのニュース(エクストレイル e-4ORCEモデルの価格と変更点の記事) kuruma-news.jp
  • Car Watch(エクストレイルの2025年のマイナーチェンジの記事) car.watch.impress.co.jp
  • くるまのニュース(4代目エクストレイル発表の記事、2022年7月) kuruma-news.jp
  • Impress Watch(4代目エクストレイル発表の記事、2022年7月) watch.impress.co.jp
  • くるまのニュース(次期エクストレイル/ローグ e-POWERの世界初公開についての記事) kuruma-news.jp
  • Ward’s Auto(2027年型 日産ローグ ハイブリッドの価格、英語) wardsauto.com
  • autoevolution(2027年型 日産ローグ ハイブリッドの価格、英語) autoevolution.com
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