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高速道路でガソリンが心配なら、次のSAより先に「次の出口」を考える 燃料切れは高速のJAF出動で2番目に多い

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高速道路でガソリンが心配になったときの考え方
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「給油ランプが点いた。次のサービスエリアまで、持つだろうか」——高速道路を走っていて、メーターの針を何度も見てしまった経験がある人は少なくないはずです。一般道なら少し走ればガソリンスタンドが見つかりますが、高速道路では給油できる場所が限られています。この記事では、JAFのロードサービスの統計、NEXCOの発表、自動車メーカーの取扱説明書をもとに、高速道路で燃料切れが起きやすい理由と、ガソリンが心配になったときの判断の順番を整理します。

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燃料切れは、高速道路のJAF出動で2番目に多い

JAFが公表している2025年度(2025年4月〜2026年3月)の四輪車のロードサービスの統計を見ると、燃料切れの位置づけは、走る道によって大きく変わります。

一般道路 高速道路
出動の総数 215万2,386件 6万1,298件
燃料切れの件数 3万2,592件 5,285件
燃料切れの順位 7位 2位
出動全体に占める割合 1.51% 8.62%
1位 過放電バッテリー(バッテリー上がり) タイヤのパンク・バースト・空気圧不足

※JAF「ロードサービス 主な出動理由TOP10 2025年度 年間『四輪』」より。

高速道路では、パンクなどのタイヤのトラブルに次いで、燃料切れが2番目に多い出動理由です。3位の事故(4,777件)よりも多く、1日あたりにならすと約14件(5,285÷365の計算)。全国の高速道路のどこかで、毎日10件以上の車がガソリン切れで止まっている計算になります。

行楽シーズンも同じ傾向です。JAFの公表では、2025年のゴールデンウイーク(4月26日〜5月7日)の高速道路で燃料切れは2位(256件、9.61%)、お盆(8月9日〜18日)と年末年始(2025年12月27日〜2026年1月5日)でも3位に入っています(いずれも四輪・二輪の合計)。

一般道では7位のトラブルが、高速道路に乗ると2位に上がる。ガス欠は「うっかり」ではなく、高速道路で起きやすいトラブルの代表です。

件数は一般道のほうが多いのに、なぜ高速道路で目立つのか

「件数だけなら、一般道のほうが6倍以上多いのでは?」

そのとおりで、燃料切れの件数そのものは一般道のほうがずっと多く、高速道路の約6.2倍あります(3万2,592÷5,285の計算)。それでも高速道路で順位が上がるのは、割合の分母がまったく違うからです。

一般道の出動は、バッテリー上がりやキーの閉じ込みなど、止めている車で起きるトラブルが多くを占めます。高速道路ではそうしたトラブルがほとんど起きない代わりに、燃料切れの割合が一般道の約5.7倍(8.62÷1.51の計算)にふくらみます。高速道路の出動は年間でも全体の約2.8%しかないのに、燃料切れに限ると約7件に1件(5,285÷3万7,877の計算。3万7,877件は一般道と高速道路を合わせた燃料切れの件数)が高速道路で起きています。

理由として考えられるのは、高速道路ならではの「逃げ場のなさ」です。

  • 給油できるのは、給油所のあるSA・PAだけ:一般道のように、少し走れば別のスタンドが見つかるわけではありません。
  • 降りるにも、次のインターチェンジまで走る必要がある:ランプが点いた場所が出口の直後なら、次の出口まではそのまま走るしかありません。
  • 止まっても、歩いてガソリンを買いに行けない:一般道なら近くのスタンドまで歩いて相談できることもありますが、高速道路では救援を呼ぶしかなくなります。

同じ「残り少し」でも、一般道と高速道路では、そこから給油所にたどり着ける確実さがまったく違うということです。

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給油所の間隔は、100kmを超えることがある

高速道路の給油所は、すべてのSA・PAにあるわけではありません。国土交通省とNEXCO3社は2016年4月、燃料切れを防ぐために「150kmを超えるガソリンスタンド空白区間」を解消する方針を発表しました。当時の報道によると、150km超の空白区間が16、100〜150kmの区間が61ありました。

150km超の16区間は、2018年8月までにすべて解消したと国土交通省は説明しています。ただし、その方法の一つは、SA・PAに新しく給油所を作ることではなく、指定のインターチェンジでいったん降りて近くのスタンドで給油できるようにする「路外給油」の仕組みでした(後で説明します)。100km前後、給油所のない区間を走ることは、今でも珍しくないと考えておいたほうが安心です。

給油所は、あっても「いつでも開いている」とは限りません。

  • 工事などで長く休む:山陽道の宮島SA(下り)の給油所は、2025年2月から改修工事のため約7か月休止し、その間、小谷SAから下松SAまで100km以上給油できない区間ができました(JAF Mateの報道)。
  • 24時間営業ではない:24時間営業の給油所が多い一方で、中国道の大佐SA(下り)の給油所は7時〜22時のように、夜は閉まるところもあります。

夜遅くの山あいの路線では、「次のSAに給油所はあるが、もう閉まっていた」ということも起こりえます。

給油ランプが点いたら、残りは何km?

燃料の残量警告灯(給油ランプ)がどれくらいの残量で点くかは、車種によって違います。トヨタの取扱説明書では、たとえば次のように書かれています。

車種(取扱説明書) 警告灯が点く残量
ヤリス(ハイブリッド車、2019年12月版) 約5.4L以下
ハリアー(ガソリン車、2023年10月版) 約8.3L以下

※各車の取扱説明書(トヨタ公式サイト)の「警告灯がついたときは」の記載。同じ車でも年式やパワートレーンで違うことがあるので、自分の車の取扱説明書で確かめてください。

残っているのが5Lか8Lかで、走れる距離は大きく変わります。燃費を仮に決めて計算すると、次のとおりです。

警告灯が点いたときの残量 燃費10km/Lの車 燃費15km/Lの車 燃費20km/Lの車
5L 約50km 約75km 約100km
8L 約80km 約120km 約160km

※残量をすべて使い切れると仮定した計算例(残量×燃費)。実際には、上り坂・渋滞・エアコンの使用・荷物の重さなどで燃費は変わり、タンクの残りをすべて使えるとも限りません。あくまで目安として見てください。

燃費のいい車なら100km以上走れそうに見えますが、表の下に書いたとおり、これは条件のよい場合の数字です。給油所の間隔が100kmを超える区間に入ってしまえば、燃費が10km/L前後の車ではほとんど余裕がありません。

給油ランプは「まだ走れる」の合図ではなく、「次の給油所で必ず入れる」の合図です。

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乗る前と走りながら、確かめておきたいこと

乗る前:残量が半分を切っていたら、乗る前に入れる

いちばん確実なのは、高速道路に乗る前に給油しておくことです。JAFも、高速道路に乗る前に燃料の残量を確認し、あらかじめ給油しておくよう呼びかけています。「半分を切ったら入れる」という目安は、災害への備えとしてもよく使われます(考え方はガソリンの半分ルールの記事で整理しています)。

走る前:ルート上の給油所と営業時間を見ておく

NEXCO各社のサイトには、SA・PAごとの施設の案内があり、給油所があるかどうかを確認できます(NEXCO西日本は給油所の地図も公開しています)。営業時間は、給油所を運営する会社の案内や地図アプリで確かめられることが多いです。長い距離を走る日や、夜に山あいの路線を通る日は、「どのSAで入れるか」を出発前に一つ決めておくと、走りながら迷わずに済みます。

走りながら:渋滞の情報が入ったら、早めに入れる

渋滞で止まっていても、エンジンがかかっていれば燃料は減っていきます。止まったり動いたりを繰り返すと燃費も落ちます。この先に渋滞があると分かったら、残量に余裕があるうちに手前のSAで入れておくのが安心です。休憩のタイミングと合わせて給油すると、止まる回数も増えません(休憩の目安は長距離ドライブの休憩の記事で紹介しています)。

足りないと思ったら、次のSAより先に「次の出口」を考える

警告灯が点いて、次の給油所までの距離が残りの走れる距離に近い、あるいは分からない。そんなときは、無理に次のSAを目指すより、手前のインターチェンジでいったん降りて、一般道のスタンドで給油するほうが確実です。

一度降りて乗り直すと、通行料金は別々の利用として計算されるため、通しで走るより少し高くなることがあります。それでも、路肩で止まってしまったときの危険や、救援を待つ時間を考えれば、払う価値のある差だといえます。

なお、給油所の少ない一部の区間では、降りて給油しても料金が通しで走った場合と同じになる「路外給油サービス」が行われています。NEXCO東日本は2025年3月、次の2か所での実施を2025年4月以降も続けると発表しました。

指定のインターチェンジ 対象の方向 指定のスタンドと営業時間
東北道 十和田IC 下り線のみ ICから約1.5km。平日7:00〜19:30、休日7:00〜19:00
磐越道 新津IC 上下線 ICから約300m。4:00〜翌2:00

※NEXCO東日本の発表(2025年3月28日)より。ETC車に限り、給油目的で指定ICから出て、指定のスタンドで給油し、1時間以内に同じICから同じ方向へ乗り直すことが条件。スタンドの専用インターホンで料金所に申し出て、ETCカードの確認を受けます。臨時休業もあるため、事前の確認が勧められています。

こうした仕組みは、場所も条件も限られています。ふだん走る路線にあるかどうかは、各社の案内で確かめておくと安心です。

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それでも止まりそうになったら

エンジンの調子がおかしい、加速しなくなってきた——燃料切れが近いと感じたら、ハザードランプを点けて速度を落とし、非常駐車帯や広い路肩など、後ろから見つけてもらいやすい場所に止めます。止まったら、同乗者も含めて全員がガードレールの外側など安全な場所に出て、車より後ろで救援を待ちます。通報は非常電話か、携帯電話から道路緊急ダイヤル(#9910)でできます。止まる場所の選び方は、走行中のパンクの記事で詳しく書いています。

燃料を届けてもらう救援は、JAFのほか、自動車保険に付いているロードサービスでも受けられることがあります。どちらでどこまで対応してもらえるかは、ロードサービスの記事で比べています。出かける前に、自分の契約で燃料切れがどう扱われるかを一度見ておくと、いざというときに慌てずに済みます。

場面別の考え方

出発のとき、残量が半分くらいある

100〜200kmほどの移動なら足りることが多いですが、渋滞や回り道で予定より長く走ることもあります。乗る前に入れておけば、高速道路の上で給油所を探す必要がなくなります。迷ったら乗る前に満タンにするのが、いちばん手間の少ない方法です。

夜に、山あいの路線を長く走る

給油所の間隔が長く、夜は閉まる給油所もある組み合わせです。出発前に、給油所のあるSAと営業時間を確かめ、24時間開いているところで早めに入れておきます。「次のSAで入れよう」と先送りしないことが大切です。

連休の帰り道で、長い渋滞に入りそう

渋滞の手前のSAで、残量に関係なく入れておきます。SAの給油所も混みやすい時期なので、警告灯が点いてから入ろうとすると、給油の列に並んでいる間にも燃料は減っていきます。

出口を過ぎた直後に、給油ランプが点いた

次の給油所と次の出口、どちらが近いかを、カーナビや案内の標識で確かめます。同乗者がいれば、スマートフォンで調べてもらいます。給油所までの距離が分からない、または残りの走れる距離と変わらないなら、次の出口で降りて一般道で入れます。急な加速を避けて一定の速度で走ると、燃料の減りを少しでも抑えられます。

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「次の次」まで持つかで考える

高速道路で燃料切れが多いのは、ガソリンが少ないことそのものより、少なくなったときに入れられる場所が限られているからです。次の給油所が閉まっていたら、混んでいたら、渋滞で着くのが遅れたら——そう考えると、判断の基準は「次の給油所まで持つか」ではなく、「次の次まで持つか」になります。持たないと思ったら、迷わず次の出口で降りる。それだけで、路肩で救援を待つ時間はほとんど避けられます。

情報源

  • JAF「ロードサービス 主な出動理由TOP10 2025年度 年間『四輪』」 jaf.or.jp
  • JAF「ロードサービス救援データ(2025年度:年間)」 jaf.or.jp
  • JAF「よくあるロードサービス出動理由」 jaf.or.jp
  • NEXCO東日本「高速道路外ガソリンスタンド給油サービス社会実験の継続について」(2025年3月28日) e-nexco.co.jp
  • NEXCO東日本 プレスリリース(2016年4月28日) e-nexco.co.jp
  • JAF Mate「山陽自動車道線宮島SA(下り)のガソリンスタンドが長期間休止! GS空白区間をどう乗り切る?」(2025年2月10日) jafmate.jp
  • NAVITIME「中国自動車道(下り)大佐サービスエリアSS」 navitime.co.jp
  • トヨタ「ヤリス 取扱説明書:警告灯がついたときは」 manual.toyota.jp
  • トヨタ「ハリアー 取扱説明書:警告灯がついたときは」 manual.toyota.jp
  • くるまのニュース「高速道走行時にガス欠ピンチ、全国に100キロ以上GS無し区間が多数存在! 対応策はある?」(2018年8月16日) kuruma-news.jp
  • くるまのニュース「なぜ減らない『ガス欠』救援依頼 給油ランプ点灯であと何キロ走れる?」(2018年10月19日) kuruma-news.jp
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