スポンサーリンク

紅葉ドライブの渋滞はいつ避ける? ずらすなら「帰り」、普段25分の山道が168分になる日の正体

スポンサーリンク
スポンサーリンク
紅葉の山道に車のテールランプが連なるイメージ画像と「紅葉ドライブの渋滞 ずらすなら帰り」の文字
スポンサーリンク

「朝早く出たのに、帰りで3時間つかまった」——紅葉ドライブでよく聞く話です。今年の紅葉は全国的に平年より遅めの予想で、10月10日〜12日の3連休から11月にかけて、各地の名所が見頃を迎えていきます。秋の行楽渋滞はどこで、何時ごろ起きるのか。高速道路会社の渋滞予測と、栃木県・日光の紅葉期の実測データをもとに、渋滞を避ける時間帯と、帰り道の考え方を整理しました。

スポンサーリンク

紅葉ドライブの渋滞は「行き・現地・帰り」の3か所で起きる

紅葉ドライブの渋滞対策というと、「とにかく朝早く出る」がよく言われます。間違いではありませんが、それだけでは半分しか解決しません。紅葉シーズンの渋滞は、性格の違う3つの場所で起きるからです。

場所 混みやすい時間帯 渋滞の正体
①行きの高速道路(行楽地へ向かう方向) 午前中が中心 同じ時間に出発する車の集中。上り坂やサグ(下り坂から上り坂への変わり目)で速度が落ちて起きる
②現地の山道・観光地周辺 昼前後〜午後 駐車場の空き待ちの車が車線をふさぐ。道の広さより「止まる場所」が詰まる
③帰りの高速道路(都市へ戻る方向) 夕方〜夜が中心 帰る時間がそろいやすく、行きより短い時間に車が集中する

※NEXCO東日本の渋滞予測(下り線は午前中、上り線は夕方〜夜を中心に渋滞が発生)、日本道路交通情報センターの解説、栃木県の日光地域の渋滞対策資料をもとに編集部で整理。

朝早く出る作戦が効くのは①だけです。②は現地に何時に着くか、③は何時に帰り始めるかで決まります。そして、3つのうちでいちばん読みにくく、つかまると長いのが③の帰り道です。

時間をずらす努力は、行きより「帰り」に使ったほうが報われる。

この記事では、まず現地(②)で何が起きているのかを実データで見てから、高速道路(①③)、そして帰りの組み立て方の順に考えていきます。

普段25分の山道が168分に——日光・いろは坂の実測データ

紅葉の名所で何が起きているのかを、数字で確認できる例があります。栃木県は毎年、日光地域の秋の行楽シーズンに渋滞対策を行い、その結果を公表しています。2026年2月に公表された2025年度の結果には、いろは坂を通る路線バスの所要時間が記録されています。

路線バスの所要時間
(馬返〜中禅寺温泉)
所要時間 通常(25分)との比較
通常 25分 ―
2024年 交通量最大日(11月3日・日曜) 168分 約6.7倍
2025年 交通量最大日(11月2日・日曜)の午前中平均 53分 約2.1倍
2025年 交通量最大日(11月2日・日曜)の1日平均 127分 約5.1倍

※栃木県 県土整備部交通政策課「令和7(2025)年度秋の行楽シーズンにおける日光地域の渋滞対策結果について」(2026年2月16日)より。倍率は編集部の計算(168÷25=6.72、53÷25=2.12、127÷25=5.08)。

2024年の最も混んだ日には、普段25分で抜ける区間に、平均で2時間48分かかっていました。同じ道のりが7倍近い時間になっていた、ということです。映画1本分以上の時間を、紅葉を見に行く途中の坂道で過ごしていた計算になります。

同じ資料によると、ふもとの東武日光駅から神橋までの国道119号も、最も混んだ日で2024年は100分超、2025年は約90分かかっています。山道に入る前の市街地の段階で、すでに1時間半の待ちが発生していたことになります。

スポンサーリンク

「道が細いから混む」のではなく、「止まる場所」が詰まる

山道の渋滞と聞くと、カーブが多くて道が細いから、と考えがちです。ところが、2025年の日光で行われた対策は、道路ではなく駐車場に手を入れるものでした。

いろは坂の上り(第2いろは坂)の途中には、ロープウェイや展望台に向かう人が使う明智平の県営駐車場があります。JAF Mateの記事によると、紅葉のピーク時にはこの駐車場の空きを待つ車が車線をふさぎ、渋滞を引き起こすとされています。そこで栃木県は2025年11月1日〜3日の3日間、この駐車場を閉鎖する社会実験を行いました。

結果は、さきほどの表のとおりです。最も混んだ11月2日の午前中は、バスの所要時間が平均53分にとどまり、県は「平均で約2時間早く奥日光へ到達できた」としています(前年の最大日168分との差は115分)。坂道の形も幅もまったく同じまま、1か所の駐車場への出入りをなくしただけで、これだけ変わったわけです。

ここから分かるのは、紅葉の名所の渋滞は、走っている車が多いことよりも、止まろうとする車が、走っている車の流れを止めていることが大きい、ということです。展望台の駐車場、人気の滝の駐車場、道の駅。紅葉の名所の「見どころ」の多くは、そのまま「駐車場待ちの列ができる場所」でもあります。

一方で、同じ資料は、この日も午後は例年と同じような渋滞が発生したと記録しています。駐車場の対策だけで、午後に集中する車の量そのものを消すことはできなかったということです。現地の渋滞を避けるうえで、いちばん効くのは「何時に現地にいるか」だと分かります。

現地の渋滞を避ける考え方

  • 人気の駐車場がにぎわう昼前より先に着く:行きを早めることの本当の目的は、高速道路の渋滞よりも、現地の駐車場が埋まる前に着くことにあります。
  • 「いちばん有名な駐車場」に入らない計画を立てる:日光では2025年、ピーク日を中心に大谷川河川敷などに臨時駐車場(9時〜17時)が設けられ、7日間で1,226台が利用しました。自治体や観光協会が案内する臨時駐車場や、少し離れた場所に停めてバスや徒歩で回る方法を、出発前に調べておくと選択肢が増えます。
  • トイレは山道に入る前に:渋滞の山道では、途中で止まれる場所がほとんどありません。JAF Mateの記事でも、いろは坂を上る前に休憩やトイレを済ませておくよう呼びかけています。
  • 現地の渋滞情報を当日見る:日光の場合は、県が渋滞情報サイトでライブカメラの映像や駐車場の満空情報を、SNSで渋滞情報を発信しています。ほかの名所でも、自治体や観光協会が同じような情報を出していることがあります。

高速道路は「行きは午前、帰りは夕方〜夜」

次は高速道路です。NEXCO東日本は大型連休の渋滞予測で、毎回ほぼ同じ傾向を示しています。行楽地へ向かう下り線は午前中を中心に、都市へ戻る上り線は夕方から夜を中心に渋滞が発生する、というものです。

秋の行楽シーズンも同じ形です。日本道路交通情報センター(JARTIC)は2022年の秋の渋滞予測の解説で、10月は毎週末にまんべんなく渋滞が起きやすく、スポーツの日を含む3連休は特に増えること、そして帰り道のほうが時間的に集中するため、日曜(連休最終日)の夕方の上り線で渋滞が激しくなる予測だと紹介していました。その年の3連休最終日(10月10日)の予測例は次のとおりです。

路線(上り線) 予測された時刻 予測された場所と長さ
東名高速 16時ごろ 綾瀬スマートIC付近 35km
中央道 18時ごろ 小仏トンネル付近 30km
東北道 18時ごろ 羽生PA付近 25km

※日本道路交通情報センター「2022年10月の秋の渋滞予測」で紹介された、2022年10月10日(月・祝)の予測例。今年の予測ではありません。最新の予測は、NEXCO各社の渋滞予測で日付と路線を指定して確認してください。

3つとも、ピークは夕方の16〜18時ごろです。つまり、多くの人が「お昼を食べて、もう少し見て回って、さあ帰ろう」と動き出す時間が、そのまま高速道路に届いて渋滞の山になっています。

渋滞の始まりは「上り坂」と「サグ」

高速道路の渋滞は、どこでも同じように起きるわけではありません。報道で紹介されたNEXCO東日本のデータによると、2023年に同社の管内で起きた渋滞の約7割は、事故や工事ではない交通集中による「自然渋滞」で、その約6割が上り坂やサグ部で起きていました。全体で見ても4割以上にあたります。

サグとは、下り坂から上り坂に切り替わる場所のことです。坂がゆるやかに変わるので、上り坂に入ったことに気づかないまま速度が落ち、後ろの車がブレーキを踏み、その後ろの車がもっと強く踏む……という連鎖で渋滞が生まれます。渋滞の名所として名前が挙がる場所に、トンネルや上り坂の手前が多いのはこのためです。

運転する側にできるのは、「速度低下に注意」といった案内が出ている区間で、知らないうちに速度が落ちていないかメーターを気にすることと、車間距離を詰めすぎないことです。一台一台の小さなブレーキの積み重ねが、渋滞の長さを左右します。

スポンサーリンク

「朝早く出たのに、帰りで捕まった」のはなぜ?

冒頭の話に戻ります。行きは早起きしてすいすい走れたのに、帰りはしっかり渋滞にはまる。これは珍しい失敗ではなく、むしろ仕組みどおりの結果です。

行きの出発時刻は、人によってかなりばらつきます。早朝に出る人もいれば、9時ごろにのんびり出る人もいます。ところが帰りは、「暗くなる前に山を下りたい」「夕食は家で」「翌日は仕事」と、帰る理由が似ているぶん、動き出す時間がそろいやすくなります。JARTICが「帰り道の方が時間的に集中する」と説明しているのは、この差です。

さらに、朝早く出た人ほど、現地を早く回り終えます。その結果、早く出た人の多くが昼過ぎから夕方にかけて一斉に帰路につき、ちょうど上り線の渋滞の山に合流してしまう、ということが起きます。早起きして行きの渋滞を避けた努力が、帰りの時間を決めていないせいで、そのまま帰りの渋滞に吸い込まれてしまうのです。

渋滞30kmにつかまると、どれくらい遅れる?

帰りの渋滞を避ける価値を、時間に置き換えてみます。30kmの区間を、渋滞なしで走る場合と、渋滞につかまった場合で比べた計算例です。

30kmの区間の走り方 平均速度(仮定) かかる時間
渋滞なし 時速80km 約23分
渋滞につかまる 時速20km 90分
差 ― 約1時間7分

※30÷80=0.375時間(22.5分)、30÷20=1.5時間(90分)、差は67.5分。渋滞中の平均速度を時速20kmと置いた、編集部の仮定に基づく計算例です。実際の速度や遅れは、渋滞の状況によって大きく変わります。

渋滞30kmにつかまるだけで、1時間以上が消える計算です。現地で1時間長く過ごしても、1時間早く切り上げても、帰りの渋滞を外せるなら到着時刻はあまり変わらない、あるいはかえって早くなることがある、ということでもあります。

帰りの組み立て方は「早帰り」か「遅帰り」の二択

帰りの渋滞の山を外す方法は、大きく分けて2つしかありません。山が来る前に通り抜けるか、山が過ぎるのを待つかです。

早帰り(山の前に抜ける) 遅帰り(山をやり過ごす)
やり方 昼過ぎには現地を出て、上り線の渋滞が伸び始める前に、いちばん混む区間を通過する 現地か途中で夕食や温泉をはさみ、渋滞のピークが過ぎてから高速道路に乗る
向いている人 朝早く出て、午前中に見どころを回り終えた人。翌日が早い人 午後もゆっくり紅葉を見たい人。現地で食事や温泉を楽しみたい人
気をつけたいこと 現地で過ごす時間が短くなる。午後の早い時間は眠気が出やすい時間帯 帰宅が遅くなる。夜の運転になり、疲れと眠気が重なりやすい

いちばん避けたいのは、どちらにも決めないまま、なんとなく夕方に帰り始めることです。これは結果的に、いちばん混む時間帯の真ん中に飛び込むことになります。

どちらを選ぶ場合も、出発前と帰る前に、NEXCO各社の渋滞予測で「その日の、その路線の、何時ごろが混むか」を確認しておくと判断しやすくなります。渋滞予測は過去の実績をもとにしたもので、当日の天候や事故で変わることもあるため、帰る直前にもう一度、リアルタイムの交通情報を見るのが安心です。

また、秋は日が短く、早帰りでも遅帰りでも、帰り道のどこかで日没前後の暗くなる時間帯をまたぐことが多くなります。日没前後の時間帯の事故の多さについては、夕暮れ時は事故が多い? 交通事故統計から見る「日没前後1時間」と秋冬のリスクで詳しくまとめています。

スポンサーリンク

今年の紅葉は「遅め」——いつ混むのか

渋滞の時間帯と並んで大事なのが、「いつの週末が混むか」です。ウェザーニューズが2026年9月3日に発表した第1回紅葉見頃予想では、今秋は全国的に気温が高い傾向のため、見頃は平年より遅いかやや遅い見通しとされています。

地域 見頃が始まる時期の予想
北海道・北陸(山の名所) 9月中旬ごろから
東北・甲信 10月上旬ごろから
関東 10月中旬ごろから
東海・近畿・中国・四国 10月下旬ごろから
九州 11月上旬ごろから

※ウェザーニューズ「第1回紅葉見頃予想」(2026年9月3日発表)の内容を報じた各種記事より。見頃の時期は名所の標高などによって大きく異なります。同社は10月8日に第2回の予想を発表し、日光は山沿いで10月下旬、京都・嵐山は平年よりやや遅い11月下旬以降に見頃を迎える見込みとしています。最新の見頃は同社の紅葉情報で確かめてください。

紅葉は標高の高い場所から始まり、だんだん低い場所へ下りてきます。同じ日光でも、日光地域の渋滞対策は2025年は10月25日〜11月16日に行われ、交通量が最も多かったのは2年続けて11月上旬の3連休中の日曜でした。「見頃」「週末」「連休」の3つが重なる日が、その名所でいちばん混む日だと考えておくと、計画を立てやすくなります。

見頃が遅めの年は、見頃のピークが11月の連休や週末にずれ込みやすくなります。逆に、見頃の始まりや終わりの時期をあえて狙うと、色づきは最盛期にやや届かなくても、混雑はかなり軽くなることがあります。

あなたの紅葉ドライブに当てはめると

都市部から片道2〜3時間の日帰り

もっとも渋滞の影響を受けやすいパターンです。行きは早めに出て、人気の駐車場が埋まる前に現地に着くことを目標にします。そのうえで、いちばん大事なのは「帰る時刻を出発前に決めておく」ことです。午前中で満足できそうなら早帰り、午後もゆっくりしたいなら夕食までとってから帰る遅帰り。どちらかを先に決めておくだけで、現地での過ごし方も変わります。

1泊する、または連休の中日に動ける

渋滞を避けるうえではかなり有利です。連休初日の午前は下り線、最終日の夕方は上り線が混みやすいので、行きを連休2日目にする、帰りを最終日の午前にするなど、混む方向と時間帯を少しずらすだけで、渋滞の山を外しやすくなります。宿に早めに入って、現地の紅葉は翌朝の空いている時間に見る、という組み立ても考えられます。

小さな子どもや高齢の家族が一緒

渋滞の中で困るのは、時間よりもトイレと体調です。山道に入る前、高速道路の渋滞区間に入る前に、必ず休憩をはさむ計画にしておきます。長い渋滞に備えて、飲み物や軽食、携帯トイレを車に積んでおくと安心です。遅帰りは帰宅が夜遅くなりがちなので、このパターンでは早帰りのほうが合うことが多いでしょう。休憩のタイミングの考え方は、長距離ドライブは何時間おきに休憩する?でも詳しく紹介しています。

平日に休みが取れる

いちばん確実な渋滞対策は、混む日に行かないことです。日光の例でも、渋滞が集中したのは見頃と重なった連休や週末でした。平日なら、同じ名所でも駐車場待ちや帰りの渋滞に悩まされる可能性はぐっと下がります。ただし、平日は観光バスが多い名所や、通勤時間帯に周辺の道路が混む地域もあるため、朝夕の時間帯には少し余裕を見ておくと安心です。

スポンサーリンク

帰りの時刻は、家を出る前に決めておく

紅葉ドライブの渋滞は、行き・現地・帰りの3か所で、それぞれ違う理由で起きます。行きは早く出れば避けやすく、現地は駐車場の選び方で軽くできます。でも帰りだけは、何も決めていなければ、ほとんどの人と同じ時間に同じ道へ向かうことになります。

だからこそ、紅葉ドライブの計画は、出発時刻ではなく帰る時刻から立てる。それが、色づいた山を最後までいい思い出のまま持ち帰るいちばんの近道です。

情報源

  • 栃木県 県土整備部交通政策課「令和7(2025)年度秋の行楽シーズンにおける日光地域の渋滞対策結果について」(2026年2月16日) pref.tochigi.lg.jp
  • JAF Mate Online「【栃木・日光】明智平駐車場が2025年11月1〜3日に閉鎖へ! いろは坂渋滞緩和に向けた社会実験を実施」 jafmate.jp
  • NEXCO東日本 プレスリリース(2024年3月27日、ゴールデンウィーク期間の渋滞予測) e-nexco.co.jp
  • 日本道路交通情報センター「2022年10月の秋の渋滞予測」 atis.co.jp
  • 文春オンライン(NEXCO東日本の渋滞データの紹介) bunshun.jp
  • 乗りものニュース「なんで渋滞するの? 自然渋滞の6割を占める原因 “サグ部”とは」 trafficnews.jp
  • トラベルボイス「紅葉の見頃予想2026、全国的に平年より遅め」(ウェザーニューズ第1回紅葉見頃予想) travelvoice.jp
  • ウェザーニューズ「紅葉ニュース」(2026年10月8日 紅葉見頃予想) weathernews.jp
スポンサーリンク
ドライブ
スポンサーリンク
スポンサーリンク
松印をシェアする
松印をフォローする
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました