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自動車保険のネット型と代理店型、事故の交渉役はどちらも保険会社 違うのは「最初の連絡先」と保険料に入る経費

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自動車保険のネット型と代理店型、事故の交渉役はどちらも保険会社。違うのは最初の連絡先と保険料に入る経費
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「ネット型の自動車保険は安いと聞くけれど、事故のときにちゃんと対応してもらえるのか不安」——更新の案内が届くたびに、そう迷う人は少なくありません。任意保険の保険料の目安になる数字は引き上げが続いていて、見直しを考える人も増えそうです。この記事では、ネット型(ダイレクト型)と代理店型の違いを、保険料の仕組み、事故のときの流れ、満足度の調査から整理し、どんな人にどちらが合うのかをまとめます。特定の保険会社をすすめる記事ではありません。

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違いは「誰を通して契約するか」で、補償の中身ではない

まず、2つの違いを表にまとめます。

項目 ネット型(ダイレクト型) 代理店型
契約の窓口 保険会社にネットや電話で直接申し込む 保険代理店(保険ショップ、車の販売店など)を通して申し込む
保険料に入る経費 代理店に払う手数料がない 代理店に払う手数料が含まれる
補償を決めるとき 自分で選ぶ(電話・チャットで相談できる会社も) 担当者と対面で相談しながら決められる
事故の最初の連絡先 保険会社の事故受付 代理店か、保険会社の事故受付
相手との示談交渉 保険会社の担当者 保険会社の担当者

※価格.com保険(2022年5月更新)、SOMPOダイレクトの解説ページ、オリコンの解説記事などの説明をもとに整理。具体的なサービス内容は保険会社や商品ごとに違います。

対人・対物の賠償、車両保険、人身傷害といった補償の種類は、どちらの型にもあります。いちばん大きな違いは、契約するときに間に代理店が入るかどうかです。

ネット型と代理店型は「補償の中身」ではなく、「誰を通して契約し、誰に最初に電話するか」が違う保険です。

ネット型が安くなりやすいのは、保険料の「経費の部分」が違うから

自動車保険の保険料は、大きく2つの部分でできています。

部分 何に使われるか 誰が決めるか
純保険料 事故が起きたときの保険金の支払い 損害保険料率算出機構が目安(参考純率)を出し、各社がそれをもとに決める
付加保険料 保険会社の経費など 各保険会社が独自に決める

※損害保険料率算出機構「保険料率のしくみ」による。参考純率は各社が使うかどうかを選べる目安で、独自に算出する会社もあります。

代理店に払う手数料は、このうち「経費など」の部分に入ります。ネット型は代理店を通さないので、その分の経費がかかりません。複数の保険会社や比較サイトが、ネット型の保険料が安くなりやすい理由をこう説明しています。

さらに、ネット型の多くは、ネットで申し込むと保険料から差し引く「インターネット割引」を用意しています。金額は会社や契約を始める時期、保険料によって違い、1万円を超える割引を案内している会社もあります。

ただし、ここで気をつけたいのは、「ネット型なら必ず安い」とは限らないことです。保険料は、等級、年齢、車の型式、走る距離、補償の内容で大きく変わります。会社ごとに、どんな人の保険料を安く設定しているかも違います。同じ条件で見積もってみたら、代理店型のほうが安かった、ということも起こりえます。比べるときは、補償の内容をそろえて見積もることが前提になります。

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安いのに、ネット型を選ぶ人は1割に満たない

「そんなに安くなりやすいなら、みんなネット型にしているのでは?」

実際は逆です。購買支援サイトの調査をもとにしたベストカーWebの記事では、ネット型(ダイレクト型)の保険料ベースのシェアは、2018年度が7.5%、2019年度が7.8%、2020年度が約8.2%でした。東洋経済オンラインも、自動車保険の市場でダイレクト系損保のシェアは8%程度だと伝えています。少しずつ伸びてはいるものの、ネット型は、自動車保険12〜13件のうち1件ほどです。

※計算例:100÷8≒12.5。保険料ベースのシェアで、契約件数の割合とは一致しません。

代理店型が多い理由のひとつは、契約する「場所」にあります。J.D. パワーの2016年の調査では、代理店系の保険会社に加入した人の窓口は、車の正規販売店(ディーラー)が41%で最も多く、保険専門の代理店(26%)を上回っていました。新車を買うときに、販売店ですすめられた保険にそのまま入る人が多いということです。

つまり、ネット型を選ばない人の多くは、比べたうえで代理店型を選んだというより、車を買う流れの中で代理店型に入っていると考えられます。だからこそ、更新のタイミングで一度比べてみる意味があります。

事故のときの違いは「最初の電話」まで

ネット型をためらう人がいちばん気にするのが、事故のときの対応です。ここは、流れを分けて考えると整理できます。

場面 ネット型 代理店型
事故の連絡 保険会社の事故受付に直接電話・アプリで連絡 代理店に連絡し、代理店が保険会社に取り次ぐことが多い(保険会社に直接連絡もできる)
夜間・休日 事故受付の時間は会社ごとに違う(24時間受付の会社もある) 代理店の営業時間外は、保険会社の事故受付に直接連絡するほうが早い
相手との交渉・保険金の手続き どちらも保険会社の事故担当の部署・担当者が行う
相談相手 保険会社の担当者(電話・メール) 代理店の担当者にも相談できる

※価格.com保険、SOMPOダイレクトの解説ページ、オリコンの解説記事の説明をもとに整理。

代理店型の強みは、なじみの担当者に「どうすればいい?」と相談できることです。事故で動揺しているときに、知っている人が話を聞いてくれる安心感は小さくありません。一方で、相手とのやり取りや保険金の支払いを担当するのは、どちらの型でも保険会社の事故担当です。代理店がいるから交渉が有利になる、というものではありません。

満足度の調査でも、ネット型が劣っているとは言えない結果が出ています。J.D. パワーの「2024年自動車保険事故対応満足度調査」では、ネット型(ダイレクト系)の総合満足度が705ポイント(前年比13ポイント上昇)、代理店系が692ポイント(同28ポイント低下)で、2012年以降で初めてダイレクト系が代理店系を上回りました。ただし、この年は業界全体の満足度が2年続けて下がっていて、事故受付や保険金の支払いなど5つの項目がいずれも10ポイント以上低下しています。

事故対応の差は「型」より「会社」で出ます。ネット型か代理店型かより、どの会社のどんな体制かを見るほうが確実です。

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どちらを選んでも変わらないこと

  • 等級は引き継げる:保険会社を替えても、条件を満たせば今の等級を引き継げます。どんなときに引き継げて、どんなときに6等級に戻るのかは、等級の引き継ぎの記事で整理しています。
  • 補償の選び方の考え方は同じ:オリコンの2026年の調査では、車両保険に入っている人はネット型で62.8%、代理店型で68.8%と、大きな差はありませんでした。車両保険を付けるかどうかは型ではなく、自分で払える金額で考えます。考え方は車両保険の記事で詳しく書いています。
  • 保険料の目安は全体で上がっている:任意保険の保険料の目安になる参考純率は、引き上げが続いています。詳しくは保険料の値上げの記事にまとめています。ネット型に替えても、この流れそのものから逃れられるわけではありません。

比べるときにそろえたい4つのこと

ネット型と代理店型を比べるときに、保険料の数字だけを並べても意味がありません。次の4つをそろえてから比べます。

  1. 補償の内容と金額:対人・対物の上限、人身傷害の金額、車両保険の有無と自己負担額。
  2. 運転する人の範囲と年齢の条件:本人だけか、家族もか。何歳以上を補償するか。
  3. 付けている特約:弁護士費用、ロードサービスなど。ロードサービスは会社ごとに無料で運ぶ距離などが違い、JAFとの役割の違いはロードサービスの記事で整理しています。
  4. 事故のときの受付時間と連絡方法:24時間受け付けているか、電話のほかにアプリなどで連絡できるか。

今の保険証券を手元に置いて、同じ条件で見積もるのがいちばん確実です。見積もりの結果、差が小さければ「相談できる担当者がいる安心」を取る、差が大きければネット型を考える、という決め方もできます。

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あなたの場合はどう考える?

補償の内容を自分で読んで決められる

保険証券の項目を見て、何が付いているか自分で判断できるなら、ネット型の見積もりを取ってみる価値があります。経費の部分が小さいぶん、同じ補償でも安くなる可能性があります。

保険のことは詳しくないので、誰かに相談しながら決めたい

代理店型の強みがいちばん生きる人です。担当者に補償の選び方を相談でき、事故のときにも話を聞いてもらえます。ネット型を考えるなら、電話やチャットでどこまで相談できるかを先に確かめておきましょう。

車を買った販売店で、そのまま入っている

悪い選び方ではありませんが、比べないまま何年も更新しているなら、次の満期の前に同じ条件で見積もりを取ってみると、自分の保険料が高いのか安いのかが分かります。乗り換える場合は、等級の引き継ぎ条件と、満期日に合わせた切り替えの手順を確認しておきましょう。

事故のとき、まず誰かに来てほしい・話を聞いてほしい

近くの代理店の担当者に相談できる安心感は、代理店型ならではです。ただし、夜間や遠い場所での事故では、代理店の担当者が駆けつけるのは難しいこともあります。どちらの型を選ぶにしても、事故受付の電話番号をスマホに登録しておくのがいちばんの備えです。

選ぶのは「型」より「自分で決められるかどうか」

ネット型と代理店型の違いは、事故の補償の強さではなく、契約するときと事故の最初の電話で、間に人が入るかどうかです。補償を自分で決められる人には、経費の小さいネット型が合いやすく、相談しながら決めたい人には、代理店型の担当者が支えになります。迷ったら、今の保険証券を開いて、同じ条件で一度だけ見積もりを取ってみてください。その数字が、自分にとっての「担当者がいる安心」の値段を教えてくれます。

情報源

  • 損害保険料率算出機構「保険料率のしくみ」 giroj.or.jp
  • 価格.com保険「代理店型とダイレクト型の違い」(2022年5月20日更新) hoken.kakaku.com
  • SOMPOダイレクト「代理店型とダイレクト型の違い」 sompo-direct.co.jp
  • オリコン 自動車保険の基礎知識(保険料の仕組み) life.oricon.co.jp
  • ベストカーWeb「【自動車保険の選び方】ダイレクト型 vs 代理店型 徹底比較!」(2025年6月19日) bestcarweb.jp
  • 東洋経済オンライン(ダイレクト系損保のシェア) toyokeizai.net
  • J.D. パワー「2016年日本自動車保険新規加入満足度調査 自動車正規ディーラー分析編」 kyodonewsprwire.jp
  • J.D. パワー「2024年自動車保険事故対応満足度調査」 japan.jdpower.com
  • 幻冬舎ゴールドオンライン(J.D. パワー2024年調査の結果) gentosha-go.com
  • オリコン「2026年 自動車保険ランキング」(2026年1月18日) life.oricon.co.jp
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