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スキー・雪山ドライブの準備、何を積んで何を確認する? 困るのは走行中より「駐車場に置いた後」、バッテリー・チェーン・ワイパーの備え方

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スキー・雪山ドライブの準備、何を積んで何を確認する? 前日までの点検・積む道具・着いてからの停め方
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「スタッドレスタイヤは履いた。あとは何を準備すればいいんだろう?」——スキーやスノーボード、雪見の温泉旅行で雪山へ車で向かうとき、多くの人が最初に考えるのはタイヤのことです。でも、雪山ドライブで困る場面は、走っている間だけではありません。朝、エンジンがかからない。駐車場から出ようとしたらブレーキが戻らない。帰ろうとしたら窓もワイパーも凍りついている——。この記事では、JAFや高速道路会社の呼びかけをもとに、雪山へ車で行く前に確認しておきたいことと、積んでおきたい道具を、出発前・道中・着いてからの順に整理します。

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準備は「タイヤ」だけでは終わらない、3つの段階

段階 確認すること・用意するもの 防げるトラブル
出発の数日前まで 冬用タイヤの溝と状態、バッテリー、ウォッシャー液(寒冷地用)、冷却水、ワイパー、チェーンの装着練習 朝エンジンがかからない、ウォッシャー液が凍る、雪道で動けない
車に積んでおく タイヤチェーンと手袋、スノーブラシ、解氷剤、スコップ、ブースターケーブル、懐中電灯、防寒具・長靴 急な大雪、窓の凍結、スタック(雪にはまって動けない)
着いて停めるとき・帰るとき パーキングブレーキのかけ方、ワイパーの置き方、屋根の雪下ろし、帰ったあとの下回りの洗車 ブレーキが戻らない、ワイパーの破損、走行中の落雪、さび

※NEXCO中日本の「冬道ドライブの準備」、JAFの呼びかけをもとに編集部が整理しました。

雪山ドライブのトラブルは、雪道を走っている最中よりも、「寒い場所に車を置いておく時間」に起きるものが少なくありません。スキー場の駐車場に車が止まっているのは、半日から一晩。その間、車は氷点下の中で冷え続けます。

雪山の準備は、「雪道を走る準備」と「寒さの中に車を置いておく準備」の2つです。

出発前:冬の出動理由の1位は「バッテリー上がり」

JAFによると、2024年12月28日から2025年1月6日までの年末年始の10日間に、JAFのロードサービスが出動した件数は8万2,747件でした。1日あたり約8,300件、約10秒に1件の計算です。そして出動理由で最も多かったのは、バッテリー上がりでした。

バッテリーは寒さに弱く、気温が下がると力が落ちます。ふだん街なかで問題なく使えているバッテリーでも、氷点下の駐車場で一晩冷やされると、朝エンジンをかける力が足りなくなることがあります。交換から何年もたっているバッテリーなら、出発前に販売店やガソリンスタンドで点検してもらうと安心です。交換時期の目安は車のバッテリーは何年で交換?で整理しています。

NEXCO中日本は、冬の高速道路を走る前の点検として、バッテリーのほか、エンジンオイル、冷却水の濃度、ワイパーブレード、スタッドレスタイヤの溝の深さを挙げています。見落としがちなのがウォッシャー液です。ふだんのウォッシャー液は寒さで凍ることがあるので、雪山へ行く前には寒冷地用に入れ替えておくのがおすすめです。雪道では、前の車がはね上げた泥や融雪剤でフロントガラスがすぐに汚れ、ウォッシャー液を使う回数が一気に増えます。

冬用タイヤそのものについては、冬タイヤへの交換はいつがいい?とスタッドレスタイヤの寿命は何年?で詳しく扱っています。何シーズンか使ったスタッドレスなら、溝だけでなくゴムの硬さも確かめておきましょう。

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積んでおきたい道具と、それぞれの出番

道具 出番
タイヤチェーン(+手袋・ジャッキ) スタッドレスでも登れない坂や深い雪、急な大雪のとき
スノーブラシ(雪かき棒) 屋根・窓・ライトに積もった雪を落とす
解氷剤(スプレー) 凍りついたフロントガラスや鍵穴を溶かす
スコップ タイヤのまわりやマフラーのまわりの雪をどける
ブースターケーブル バッテリーが上がったとき、ほかの車から電気を借りる
懐中電灯 夜のチェーン装着、暗い駐車場での作業
防寒具・長靴・ゴム手袋 車外での作業、立ち往生したときの寒さ対策
けん引ロープ 雪にはまって動けなくなったとき

※NEXCO中日本が冬道ドライブの準備として挙げている品目をもとに整理しました。

スキー用品で車内がいっぱいになると、こうした道具は後回しにされがちです。でも、スコップやスノーブラシは「雪で困ったとき」ではなく「雪が積もった朝」に毎回使う道具です。取り出しやすい場所に積んでおくと、出発のたびの手間が変わります。

もうひとつ大事なのが燃料です。雪山へ向かう道は、ふもとを過ぎるとガソリンスタンドが少なくなります。渋滞や通行止めで思わぬ足止めをされることもあるので、山に入る前に給油しておくと安心です。万一、雪で動けなくなったときの過ごし方は雪道で立ち往生したら、車の中でどう過ごす?で詳しく整理しています。

「スタッドレスなのに、チェーンも必要?」

ここで、多くの人が首をかしげます。

「スタッドレスタイヤを履いていれば、チェーンはいらないのでは?」

NEXCO中日本は、冬の高速道路を走るなら「スタッドレスタイヤを装着し、さらにタイヤチェーンも用意」するよう呼びかけています。JAFも、スタッドレスタイヤを履いていてもチェーンは積んでおくよう呼びかけてきました。

理由は、スタッドレスタイヤにも苦手な道があるからです。スタッドレスは、雪や氷の上でふつうのタイヤよりずっとよく止まり、よく進みます。JAFのテストでは、圧雪路でノーマルタイヤの制動距離はスタッドレスタイヤの約1.7倍でした。それでも、急な上り坂、深く積もった新雪、つるつるに磨かれた凍結路では、スタッドレスだけでは進めなくなることがあります。大雪のときには、道路会社などの案内でチェーンの装着が求められる区間が設けられることもあります。

スタッドレスは「ふだんの雪道」の道具、チェーンは「いざというときに前へ進む」ための道具です。役割が違うので、片方があればもう片方がいらない、という関係ではありません。

チェーンは「買って積んだ」だけでは使えない

チェーンで困りやすいのは、いざ雪の中で付けようとして、付け方がわからない場面です。暗くて寒い道路脇で、手袋をはめたまま初めての作業をするのは、想像以上に大変です。JAFは各地でチェーンの装着講習を開いていて、自分の車を使って1台30分ほどで練習する形の講習もあります。少なくとも一度は、乾いた明るい場所で、自分の車に付けてみておくと安心です。

もうひとつ確認したいのが、自分の車にチェーンが付けられるかどうかです。タイヤと車体のすき間が狭い車や、大きなホイールに替えている車では、金属のチェーンが車体に当たるおそれがあり、取扱説明書で装着できないとされている場合があります。そうした車向けには、タイヤにかぶせる布製のチェーンもあります。チェーンを買う前に、取扱説明書でサイズと装着できるかどうかを確かめておきましょう。

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着いて停めるとき:パーキングブレーキとワイパー

パーキングブレーキは「かけないほうがいい」場合がある

雪国の駐車でよく知られているのが、パーキングブレーキの凍結です。JAFは、寒冷地でパーキングブレーキをかけたまま駐車すると、ブレーキを動かすワイヤーなどが凍りついて、解除できなくなることがあると注意を呼びかけています。

JAFが紹介している対策は、オートマチック車ならシフトを「P」に入れ、パーキングブレーキはかけずに、タイヤに輪留めをする方法です。輪留めは、車の対角線上になる前後2か所に置きます。ただし、平らな場所に停められることが前提で、坂道では別の注意が必要です。

注意したいのは、最近増えている電動パーキングブレーキの車です。エンジンを止めたり、シフトを「P」に入れたりすると、自動でブレーキがかかる車種があります。寒冷地での扱い方は車種によって違うので、取扱説明書で確かめておいてください。

ワイパーを「立てる・立てない」は、どっちが正解?

雪の駐車場でワイパーを立てている車をよく見かけます。一方で、「立てないほうがいい」という話も聞きます。どちらが正しいのでしょうか。

結論から言うと、どちらも正解で、停める場所と雪の降り方で使い分けます。

  • 立てる理由:寝かせたままだと、ワイパーのゴムがフロントガラスに凍りつくことがあります。凍りついたワイパーを無理に動かすと、ゴムが切れたり、ワイパーを動かすモーターを傷めたりするおそれがあります。
  • 立てないほうがいい場面:一晩で大量に雪が積もるような大雪のときや、建物の屋根の近くに停めるときは、立てたワイパーに雪が重くのしかかったり、屋根から落ちた雪の塊が当たったりして、ワイパーが折れることがあります。

雪がそれほど多くなく、上から雪が落ちてこない場所なら立てる。大雪の予報が出ているときや、屋根の下・建物の近くなら寝かせたままにして、出発前に解氷剤やエンジンの暖房で溶かしてから動かす。この使い分けが、雪国の人たちの実際のやり方に近いものです。

凍ったフロントガラスに熱いお湯をかけるのは、ガラスが急な温度差で傷むおそれがあるので避けましょう。朝の出発前にどれくらい待てばいいかは、冬の暖気運転は必要?で、窓の解氷にかかる時間も含めて整理しています。

帰るとき:屋根の雪と、帰ったあとの下回り

一日遊んで駐車場に戻ると、車の上に雪が積もっていることがあります。窓の雪だけ落として走り出したくなりますが、屋根の雪も必ず落としてから出発しましょう。ブレーキを踏んだときや、暖房で屋根が温まったときに、屋根の雪がまとめてフロントガラスに滑り落ちてきて、前が見えなくなることがあります。後ろに落ちれば、後続の車に当たるおそれもあります。ライトやナンバーの雪も、スノーブラシで払っておきます。

家に帰ってからも、ひとつやっておきたいことがあります。雪山へ向かう道路には、凍結を防ぐための融雪剤がまかれていることが多く、車の下回りに付いたままにしておくと、さびの原因になります。JAFのロードサービス隊員も、雪国では融雪剤によるさびが足回りの重いトラブルにつながることがあるとして、冬のあとの下回りの洗浄やさび止めをすすめています。雪山から帰ったら、下回りまで洗える洗車機や手洗いで、一度しっかり流しておくと安心です。

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あなたの雪山ドライブは、どのタイプ?

初めて雪道を運転する

チェーンの装着練習、ウォッシャー液の入れ替え、バッテリーの点検を出発の数日前までに済ませておきます。当日は、雪が降り始める前の明るい時間に山道を通れるよう、時間に余裕を持って出発します。急ハンドル・急ブレーキ・急なアクセルを避け、車間距離をいつもより大きく取ることが基本です。

夜明け前に出て、日帰りで滑る

早朝の山道は、夜の間に冷えて路面が凍っていることが多い時間帯です。帰りは疲れが出るうえ、日が落ちると再び路面が凍り始めます。帰りの運転の前に休憩を取り、無理に急がないことが大切です。

レンタカーで行く

NEXCO中日本も、冬道の準備の選択肢として、スタッドレスタイヤを装着したレンタカーを挙げています。予約のときに、冬用タイヤが付いているか、チェーンが積まれているかを確かめておきましょう。ふだん乗らない車なので、パーキングブレーキの種類(手で引くタイプか電動か)も出発前に確認しておくと、駐車場で迷いません。

EVで行く

EVは寒さで走れる距離が短くなり、電池が冷えていると充電にも時間がかかります。目的地やその手前の充電場所を事前に調べ、いつもより余裕のある計画を立てておきましょう。充電の速さが何で決まるかはEVの急速充電と普通充電、何が違う?で整理しています。冬のEVの航続距離については、EVは冬に航続距離がどれくらい落ちる?で詳しく扱います。

雪山の楽しさは、駐車場で決まることもある

雪山ドライブの準備というと、つい「雪道をどう走るか」ばかりに目が向きます。でも、実際に困るのは、朝エンジンがかからないとき、ブレーキが戻らないとき、ワイパーが凍りついているとき——つまり、車を置いていた時間のあとです。

出発前の点検と、積んでおく道具と、停め方。この3つを整えておけば、ゲレンデから戻った駐車場で慌てることはぐっと減ります。滑り終えたあとの帰り道まで、楽しい一日のうちに入れておきましょう。

情報源

  • NEXCO中日本「冬道ドライブの準備」 c-nexco.co.jp
  • JAF(PR TIMES経由)年末年始の出動情報とタイヤのテスト結果(2025年12月18日) resemom.jp
  • JAF Mate Online(ロードサービス隊員に聞くトラブルの記事、2025年12月30日) jafmate.jp
  • くるまのニュース「寒冷地の駐車時『サイドブレーキ』はNG?」(2022年12月20日、JAFの注意喚起) kuruma-news.jp
  • くるまのニュース「雪の日『ワイパー立てる?立てない?』問題、どっちが正解!?」(2025年1月31日) kuruma-news.jp
  • くるまのニュース「たまに見かける『雪を乗せたままのクルマ』なぜNGなのか?」 kuruma-news.jp
  • くるまのニュース「大径タイヤでクルマのカッコ良さアップ! チェーン装着NGも!?」 kuruma-news.jp
  • くるまのニュース「停止距離は1.7倍!? 夏タイヤでの雪道走行は絶対NG!」(JAFテストの紹介) kuruma-news.jp
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