
毎年1月に千葉・幕張メッセで開かれる「東京オートサロン」は、世界最大級のカスタムカーの祭典です。名前は聞くけれど、モーターショーと何が違うのか、初めて行くなら何を見ればいいのか。イベントの中身と、初参加で満足度を上げるコツを整理します。
東京オートサロンとは
チューニング(性能アップ)とドレスアップ(見た目のカスタム)の総合展示会です。メーカーが新型車を発表する場である東京モーターショー(現・ジャパンモビリティショー)と違い、主役は「改造した車」と「カスタムパーツ」。パーツメーカー、ショップ、ホイールやタイヤのブランド、カーオーディオ、そしてトヨタや日産などメーカーの「カスタム提案」ブースが並びます。
2026年は1月9日(金)〜11日(日)に幕張メッセで開催。車両展示だけでなく、ライブステージ、屋外でのデモラン(走行披露)、eスポーツイベントなども行われます。
初めてなら、どこを見る?
- メーカーブース:トヨタ・日産・ダイハツなどが「純正+α」のカスタム車を展示。市販に近い提案が多く、自分の車の参考になります。
- ホイール・タイヤメーカー:装着例が大量に見られるので、サイズ感やデザインの好みを掴むのに最適。
- ショップの作品:一台に何百万円もかけたフルカスタム。眼福ですが、真似するというより「文化を浴びる」枠。
- 物販:会場限定グッズやパーツのイベント価格販売もあります。
来場者数から見る規模の拡大
初回開催時(1983年、当時は「東京エキサイティングカーショー」)は3日間で約10万人でしたが、2020年には過去最高の336,060人を記録するまで拡大しました。コロナ禍の2022年は入場制限で126,869人まで落ち込みましたが、その後は回復傾向が続き、2025年は258,406人、2026年は272,383人(コロナ禍以降で最多)が来場しています。2015年頃からはメルセデス・ベンツなど海外メーカーの出展も始まり、アジア各国のカスタムカー人気とともに、海外からの来場者・出展者も増加傾向にあります。単なる国内のカスタムイベントから、国際的なショーへと規模を広げてきた歴史がうかがえます。
出展規模とEVカスタムの広がり
前回(2025年)の出展社数は389社、ブース総数は4,336小間にのぼりました。トヨタのGRブースではフラッグシップモデルや限定車のプロトタイプが展示されるなど、メーカー自らが本気のカスタム提案をぶつけてくる場になっています。近年目立つのが電動モビリティ・EVカスタムの広がりです。オートバックスセブンのようにEVカスタムやカーオーディオ、マイクロモビリティを一つのブースで提案する出展も増えており、2024年の日本のカーカスタマイズ市場規模は34億7,986万米ドルに達したと報告されています。EVの普及に伴うカスタム需要の高まりが、この市場成長を後押ししている一つの要因です。ガソリン車のチューニング文化が中心だった時代から、電動化時代のカスタムへと展示内容も少しずつ広がってきています。
チケット・アクセス情報
チケット料金は日程によって異なり、金曜の午後入場は4,000円程度、土日の通常入場は3,000円程度が目安です(年によって変動するため、行く前に公式サイトで確認してください)。会場は幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区)で、羽田空港からは約42〜54分・運賃1,300円ほど、東京都心からもJR・京成線で1時間前後でアクセスできます。会場周辺の臨時駐車場は年々減少しており、駐車場不足や周辺道路の混雑が起きやすいため、公式でも公共交通機関の利用が推奨されています。どうしても車で行く場合、幕張メッセの駐車場は普通車1,000円/1日(現金払いのみ・予約不可)が目安です。
撮影する人が知っておきたいルール
展示車やコンパニオンの撮影自体は禁止されていませんが、会場内では三脚や大きな撮影機材を通路・客席・展示ブース周辺に設置することが禁止されています。フラッシュ撮影や自撮り棒の不適切な使用も禁止事項に含まれ、ホール内で行われるステージイベント「AUTO SALON SPECIAL LIVE」については、写真・動画の撮影や音声の録音自体が一切できません。コンパニオンを撮影したい場合は、無言でカメラを向けるのではなく「写真撮らせてください」と一声かけるのがマナーとして紹介されています。声をかければ多くの場合、笑顔でカメラに応じてもらえます。迷惑行為が確認されると入場料の返金なしで退場になることもあるため、各ブースが個別に定める撮影ルールも含めて、事前に公式サイトで確認しておくと安心です。
混雑を避けるコツ
いちばん混むのは土日の10時〜15時ごろ。開場直後(9時台)か、16時以降が比較的動きやすい時間帯です。公式も「公共交通機関の利用」を案内しています(会場周辺の道路と駐車場は激しく混みます)。金曜は入場が午後からで料金がやや高い代わりに、土日よりは空いている傾向があります。
会場は広く、全部きっちり見ようとすると1日では足りません。事前に公式サイトの出展者リストとフロアマップを見て、「絶対見たいブース」を3〜5個決めてから回ると、満足度が上がります。
背景
東京オートサロンの前身は1983年に始まった「東京エキサイティングカーショー」。日本のカスタムカー文化を世界に発信することを目的に続いてきたイベントで、いまでは海外からの来場者・出展者も多い国際的なショーになっています。
近年はメーカーの参加が増え、「合法・純正流用の範囲で楽しむカスタム」の提案が目立つようになりました。過激な改造車だけの世界ではなくなっています。
情報源
- 東京オートサロン 公式サイト tokyoautosalon.jp
- 幕張メッセ イベント情報「東京オートサロン2026」 m-messe.co.jp
- autosport web「東京オートサロン2026はコロナ禍以降最多の27万2383人が来場」 as-web.jp
- GAZOO「東京オートサロンの基礎知識。出展者、歴史、イベントを説明」 gazoo.com
- ダイハツ「東京オートサロン2026に多彩なカスタマイズカーを展示」 daihatsu.com
- JEREV Blog「東京オートサロン2025に行くなら知っておきたい駐車場&チケット情報」 blog.jerev.net
- 東京オートサロン事務局「会場内における写真・動画等の撮影・配信ルール」 tokyoautosalon.jp
- 会期・料金・混雑は開催年で変わります。行く前に公式で最新情報を確認してください。

