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冬の窓の曇りは外気導入とA/Cで取る 湿度70%の外気でも、水分は暖かい車内の半分以下

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冬の窓の曇りは外気導入とA/Cで取る
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「暖房を強くしているのに、フロントガラスがどんどん白くなっていく。外の空気を入れたら寒いし、もっと曇りそう」——秋から冬の朝、乗り込んですぐに窓が曇るのは、多くの人が毎年経験することです。曇りを早く取るための答えは、メーカーの取扱説明書やJAFの案内でほぼ共通しています。デフロスターを押し、外気導入にして、A/Cを入れ、風量と温度を上げる。この記事では、その手順と、「寒い外の空気を入れたほうが曇りが取れる」理由を、空気の中の水分の量から説明します。

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手順:まずはこの4つ

順番 操作 理由
1 フロントデフロスターのスイッチを押す(扇形に波の矢印のマーク) 風をフロントガラスに集めて、ガラスの表面を乾かす
2 外気導入にする(外から中へ矢印が入るマーク) 冬は車内より外の空気のほうが水分が少なく、湿った空気を入れ替えられる
3 A/C(冷房・除湿)をONにする 空気から水分を取り除いてからガラスに吹き付ける
4 風量を強くし、設定温度を上げる 乾いた暖かい空気を多く当てるほど、早く曇りが取れる

※トヨタの取扱説明書(オートエアコンのフロントデフロスターの項)、トヨタ公式のよくある質問、JAFのくるま何でも質問箱、JAF Mateの内容を編集部でまとめたもの。スイッチの形や動き方は車種によって違うため、正確には自分の車の取扱説明書で確認してください。

オートエアコンの車の多くは、デフロスターのスイッチを押すだけで、除湿(A/C)が入り、風量が増え、外気導入に切り替わるようになっています。トヨタの取扱説明書は、内気循環になっている場合は外気導入にするよう書いたうえで、自動で外気導入に切り替わることもあると説明しています。スバルのよくある質問でも、デフロスターを押すと外気導入と除湿が自動で作動するとしています。

つまり、オートエアコンの車なら、まずデフロスターのスイッチを1回押すことが、いちばん早い近道です。マニュアルエアコンの車は、吹き出し口をデフロスターの位置にし、外気導入、A/C ON、風量と温度を上げる、を自分で組み合わせます。

曇りが取れたら、もう一度デフロスターのスイッチを押すと、もとの設定に戻ります。後ろのガラスは仕組みが違い、「リヤウインドウデフォッガー」(四角に波の矢印のマーク)で、ガラスに入った電熱線で温めて曇りを取ります。

寒い外の空気を入れたほうが、なぜ曇りが取れる?

「寒いから内気循環にしていたのに、外気を入れろと言われても」と感じる人は多いはずです。冬の朝、天気予報の湿度が70%と出ていると、外の空気も湿っているように思えます。

ここで大事なのは、湿度(%)は「その温度で空気が含める水分の、何割が入っているか」を表す数字だということです。空気が含める水分の量は温度で大きく変わります。

空気 温度・湿度 1m³に含まれる水分
冬の朝の外の空気 5℃・湿度70% 約4.8g
暖房の効いた車内(人が乗っている) 20℃・湿度60% 約10.4g
外の空気を20℃まで温めると 20℃・水分は約4.8gのまま 湿度は約28%

※気温ごとの飽和水蒸気量(5℃で約6.8g/m³、20℃で約17.3g/m³)から計算した例です。6.8×0.7≒4.8g、17.3×0.6≒10.4g、4.8÷17.3≒28%。実際の温度・湿度は日によって変わります。

湿度70%の冬の外気でも、中に含まれる水分は、暖かい車内の空気の半分以下です。

その外気を車に取り込んで暖房で温めると、湿度は30%前後のカラカラの空気になります。これをガラスに当てれば、ガラスの表面の水滴はどんどん空気に移っていきます。反対に内気循環のままだと、乗っている人の息や、濡れた靴・傘から出た水分が車内にたまり続けます。JAFも、冬場は外気のほうが車内より湿度が低い場合が多いため、乾いた外気を取り込むのが効果的だとしています。

では、なぜガラスにだけ水滴が付くのか。上の例の車内の空気(20℃・湿度60%)は、約12℃まで冷やされると水分を抱えきれなくなり、水滴が出はじめます。冬の朝のフロントガラスは外の冷たい空気に冷やされて、12℃よりずっと低いことがほとんどです。暖かく湿った車内の空気が、冷たいガラスに触れた瞬間に水滴になる——これが冬の窓の曇りの正体です。

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冬でもA/Cを入れる理由と、効きにくい日

A/Cボタンは冷房のボタンだと思われがちですが、冷房と同時に空気の水分を取り除く役割を持っています。トヨタの取扱説明書は、車内の湿度が高いときは冷房・除湿をONにすると曇りを効果的に取れること、反対にONからOFFにするとガラスが曇りやすくなることを書いています。

「冬にA/Cを入れたら寒くならない?」という心配は、設定温度を上げておけば当たりません。A/Cで一度水分を取った空気を、ヒーターで温めてから吹き出すためです。JAF Mateも、設定温度を上げれば夏以外でもエアコン(A/C)を使えると説明しています。

ただし、取扱説明書には「外気温が0℃近くまで下がると、A/Cを押しても除湿が働かない場合がある」とも書かれています。真冬の寒い朝ほど、頼りになるのは「乾いた外気を入れる」ことと「暖かい風を強く当てる」ことのほうです。外気温が0℃前後の朝に曇りがなかなか取れないときは、A/Cよりも、外気導入になっているか、風量と温度が上がっているかを先に確かめてください。

A/Cを入れると燃費は少し悪くなります(暖房とA/Cの燃費の関係は、車の暖房と燃費の記事で詳しく扱っています)。ふだんはA/Cを切っていても、窓が曇ったときだけは迷わず入れる、という使い分けが現実的です。

「雨の日は内気循環」、どっちが正しい?

調べていると、「雨の日は内気循環とA/C」という案内と、「内気循環にするとガラスが曇ることがある」という案内の両方が見つかります。

  • JAFは、雨の日は外の湿度が高いため、外気導入ではなく内気循環とA/Cを併用するよう案内しています。
  • トヨタの取扱説明書は、内気循環を使うとガラスが曇る場合があるとしています。

一見食い違って見えますが、「水分が少ないほうの空気を使う」という一つの考え方で見ると、両方の案内がつながります。冬の晴れた日は外の空気のほうが乾いているので外気導入。暖かい季節の雨の日のように外の空気のほうが水分を多く含む日は、内気循環にしてA/Cで車内の水分を取るほうが早い、ということです。ただし内気循環のまま長く走ると、乗っている人の息で車内の水分は増えていきます。曇りが落ち着いたら外気導入に戻すのが基本です。

迷ったときは、どちらかに切り替えてみて、窓が早く晴れていくほうを選ぶのがいちばん確実です。

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窓の「外側」が曇っていることもある

デフロスターを強くしても取れない曇りは、ガラスの外側に付いている場合があります。トヨタの取扱説明書は、外の湿度が非常に高いときにA/Cを低い温度設定で使いながらデフロスターを押すと、外の空気とガラスの温度差でガラスの外側が曇り、視界をさまたげるおそれがあると注意しています。蒸し暑い日の雨上がりなどに起きやすい現象です。

JAF Mateは、外側の曇りを内側と勘違いしやすいこと、対処はワイパーでひと拭きすることだと紹介しています。内側を拭いても取れない曇りは、まずワイパーを1回動かしてみる。これで見分けられます。冬の朝のガラスに付いた白いものが霜や氷の場合は、曇りとは別の対処になります(凍ったガラスの溶かし方は凍ったフロントガラスの記事で扱っています)。

内気循環のままにしておくと、曇り以外にも起きること

冬は「暖かい空気を逃がしたくない」と、内気循環のまま走る人も少なくありません。JAFが2019年に行ったテストでは、4人乗りのミニバンで1時間ほど走ると、内気循環の車内の二酸化炭素の濃度は、市街地で最大6,770ppmまで上がりました。外気導入の車は、どの道でも約1,000ppmでした。

走った場所 内気循環(最大値) 外気導入
市街地 6,770ppm 約1,000ppm
郊外・山道 4,730ppm 約1,000ppm
高速道路 4,520ppm 約1,000ppm

※JAFのテスト(2019年5月公表)。日産セレナ2台に各4人が乗り、エアコンはオート26℃、窓を閉めて各区間を約1時間走行。結果はMOTA(2019年5月21日)の記事による。

内気循環の車では、眠気や軽い頭痛を感じた人もいたと報告されています。テストにかかわった専門家は、運転中はできるだけ外気導入にし、少なくとも1時間に1回は換気することを勧めています。人の息が車内にたまるという点で、二酸化炭素と曇りの原因(水分)は同じところから来ています。外気導入は、窓のためだけでなく、運転する人の頭のためでもあります。眠気への対策は眠気対策の記事もあわせてどうぞ。

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曇りにくくするために、ふだんできること

  • ガラスの内側をきれいにしておく:手の脂やほこりなどの汚れがあると曇りやすくなります。JAFは、薄めた中性洗剤をつけたタオルで拭いてから、から拭きする程度でも十分だとしています。
  • 濡れたものを車内に置きっぱなしにしない:濡れた傘や靴、雪の付いた服は車内の水分を増やします。
  • 乗ったらすぐ、走り出す前に曇りを取る:見えにくいまま走り出さず、デフロスターで前が見えるようになってから出発します。
  • 曇り止めは「補助」と考える:曇り止めの製品も効果がありますが、JAFは効果が切れると再び曇ることがある点に注意を呼びかけています。

冬の乾いた日なら、窓を少し開けて外の空気を入れるのも、いちばん手軽な方法だとJAFは紹介しています。

自分に当てはめると

朝、乗ってすぐに曇る人

オートエアコンならデフロスターを1回押し、外気導入になっているかを確認するだけです。エンジン(ハイブリッド車ならシステム)をかけた直後は暖かい風が出るまで少しかかるので、曇りが取れるまで待ってから出発しましょう。前の晩に内気循環のまま降りていた場合は、外気導入に戻すところから始めます。

家族や友人と大人数で乗ることが多い人

乗る人が多いほど、息で車内の水分は増えます。走っている途中から曇り始めるのはこのためです。最初から外気導入にしておくと、曇りと眠気の両方を防ぎやすくなります。

燃費のためにA/Cを切っている人

ふだんはそれで構いません。ただ、窓が曇り始めたときだけはA/Cを入れて、曇りが取れたら切る、と決めておくと迷いません。燃料代よりも、前が見えることのほうが大切です。

雨や雪の日に、どうしても曇りが取れない人

外気導入と内気循環を切り替えて、早く晴れるほうを使います。それでも取れないときはワイパーを動かして外側の曇りでないかを確かめ、見えにくいまま走り続けず、安全な場所に止めて曇りが取れるのを待つのが確実です。

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窓が白くなったら思い出したいこと

窓の曇りは、暖かくて湿った車内の空気が、冷たいガラスに触れてできる水滴です。だから取り方もシンプルで、車内の水分を減らし、ガラスに乾いた暖かい風を当てればいい。

冬の朝、窓が白くなったら、「寒い外の空気のほうが乾いている」ことを思い出して、デフロスターと外気導入のボタンを押してみてください。

情報源

  • JAF くるま何でも質問箱「フロントガラスが曇る原因と、その対処法は?」 jaf.or.jp
  • JAF Mate「今週のクルマお悩み相談」(窓の曇り、2022年6月13日) jafmate.jp
  • トヨタ 取扱説明書(クラウン スポーツ HEV「オートエアコン」) manual.toyota.jp
  • トヨタ お問い合わせ・よくあるご質問(ガラスの曇り) toyota.jp
  • SUBARU よくあるご質問「ガラスやドアミラーなどの曇りや霜をとるには」 faq.subaru.jp
  • MOTA「車の空調、『内気循環』と『外気導入』どちらがいいの? JAFが走行中の車内環境について検証」(2019年5月21日) autoc-one.jp
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