スポンサーリンク

ガソリン補助の縮小案は「12月175円・1月180円」 首相が見直しを指示、180円でも補助は1Lあたり30円以上残る計算

スポンサーリンク
スポンサーリンク
ガソリン補助の縮小案 12月175円・1月180円と家計への影響
スポンサーリンク

「170円で止まっていたガソリン、いよいよ上がるの?」――2026年10月23日、高市首相がガソリン補助金の見直しを赤沢経済産業相に指示すると表明しました。報道では「早ければ12月から、毎月5円ほどずつ上げる」という案も出ています。ただ、首相自身は「まだ何も決まったものはない」と話しています。決まったことと、まだ案の段階のことを分けたうえで、もし案のとおりに進んだら給油や灯油の支払いがどれくらい変わるのかを計算してみます。

スポンサーリンク

決まったのは「見直しを検討する」ことだけ

10月23日に首相が記者団に話した内容と、その後に報じられた案を、確かさの順に並べます。

内容 確かさ 出どころ
補助金のあり方を見直すよう経済産業相に指示する 首相が表明 首相の発言(共同通信・産経新聞・読売新聞)
当面は補助を続け、そのための財源を財務相と調整する 首相が表明 同上
支援の単価や、やめ方(出口)を含めて柔軟に検討する 首相が表明 読売新聞・ロイター
縮小の幅や終わる時期 未定(「まだ何も決まったものはない」) 首相の発言
早ければ12月から、毎月5円程度ずつ引き上げ。12月に約175円、来年1月に約180円 案(関係者の話) ロイター
毎月3円または5円程度ずつ引き上げる案 案(関係者の話) テレビ朝日系(ANN)
段階的に縮小して約180円に引き上げる案 案(政府・与党内) 読売新聞

※10月26日昼の時点で確認できた報道をもとにしています。表の「案」は政府の正式決定ではありません。

見直しの理由として首相は、与野党から財政負担を心配する声や「段階的な見直しや出口戦略を考えるべき」との指摘があったことを挙げています。前日の22日には、自民党の小林政調会長も「党として検討していく局面に来ている」と話していました。

いま確かなのは「やめる方向で考え始めた」ことまでで、いつ・いくら上がるかは、まだ誰も決めていません。

いまの数字:店頭170.2円、補助がなければ213.2円

まず、見直しが始まる前の「いま」を確認しておきます。国の補助金の公式サイトが公表している最新の数字です。

燃料 全国平均(10月19日) 補助がなかった場合(計算上) 10月22日〜28日の補助(1Lあたり)
レギュラーガソリン 170.2円 213.2円 42.8円
軽油 159.7円 202.7円 42.8円
灯油 142.9円 185.9円 42.8円

※燃料油価格定額引下げ公式サイト「ガソリン全国平均価格の推移」(資源エネルギー庁の調査)によります。「補助がなかった場合」は、店頭の全国平均にその週の支給額(43.0円)を足した国の資料上の値です。

補助は2026年3月19日の出荷分から、中東情勢の悪化による原油高を受けて始まった「緊急的激変緩和措置」です。レギュラーの全国平均を170円程度に抑えるよう、170円を超えそうな分を国が石油元売りなどに支給し、卸値を通じて店頭の価格を下げています。仕組みと、これまでの単価の動きはガソリン補助金はいつまで?で詳しく整理しています。

スポンサーリンク

「縮小」でも、180円なら補助はまだ1Lあたり30円以上残る

「見直し」と聞くと、補助がなくなって一気に213円になる姿を思い浮かべるかもしれません。

「来月から40円以上も上がるの?」

報道されている案は、そういう形ではありません。いまの補助は「170円との差を埋める」仕組みなので、縮小のやり方も「目標の値段を少しずつ上げる」形で語られています。目標が175円になれば、補助は「175円との差」に縮む、ということです。

仮に、補助がなかった場合の値段が今と同じ213.2円のままだとすると、目標の値段ごとに残る補助は次のようになります。

目標の値段(全国平均) 報道された案での時期 いまより上がる分 残る補助(1Lあたり)
170円(いま) — — 約43円
175円 12月 約5円 約38円
180円 来年1月 約10円 約33円
補助ゼロ 時期は未定 約43円 0円

※補助がなかった場合の値段(213.2円)が変わらないと仮定した編集部の計算例です(213.2−175=38.2、213.2−180=33.2)。実際は原油価格と為替で毎週変わり、原油が下がれば残る補助は小さく、上がれば大きくなります。

案のとおり1月に180円になっても、それは「補助が終わった値段」ではなく、まだ1Lあたり30円以上を国が埋めている値段です。

ロイターは、急に上げずに月5円程度ずつにする狙いを「物流への過度な影響」と「買いだめ」を抑えるためと伝えています。一度に40円以上上がると発表されれば、その直前にスタンドへ車が集中し、運送の費用も急に跳ね上がります。少しずつ上げるのは、それを避けるための考え方です。

なぜ今? 補助の財源が年内にも細る心配

見直しの背景にあるのは、お金の問題です。

読売新聞によると、補助の原資になっている基金の残りは9月末で約5,600億円。9月に支払った8月分の補助は約1,800億円でした。ロイターも、国の負担は月に数千億円規模で、与党内に財源が尽きることへの心配があると伝えています。

単純に割ると、5,600億円は1,800億円の約3か月分です。しかも、補助の単価は8月より9〜10月のほうが高い週が多く、原油の値段が高いままだと1か月にかかるお金はさらに増えます。読売新聞は、このままだと11月以降に財源が尽きるおそれがあると報じています。

※5,600÷1,800≒3.1。月ごとの支出が同じと仮定した単純な計算で、実際の支出は補助の単価と販売量で変わります。

首相が「見直し」と同時に「当面の補助を続けるための財源の確保」も指示したのは、このためです。縮小の話と、当面続けるための財源の話は、セットで進んでいます。

スポンサーリンク

家計では、月にいくら変わる?

報道された案のとおり、12月に5円、1月に10円上がったとしたら、毎月の給油量ごとの負担はこう変わります。

1か月の給油量 想定する使い方 5円上がると(月) 10円上がると(月) 10円高いまま1年続くと
30L 週末の買い物・送り迎え中心 約150円 約300円 約3,600円
50L 毎日の通勤に使う 約250円 約500円 約6,000円
80L 長距離通勤・仕事で毎日走る 約400円 約800円 約9,600円

※店頭価格がその分だけ上がると仮定した編集部の計算例です(例:50L×10円=500円、×12か月=6,000円)。実際の値上がり幅は地域や店によって違い、今後の決定しだいで変わります。

1か月で数百円。一度に満タン1回分の値上がりを心配するほどの差ではありません。ただし、案が「来春にかけて」と伝えられているように、5円ずつの値上がりが何か月も続けば積み重なっていきます。仮に補助がすべてなくなり、いまより約43円高くなれば、50Lの人で月に約2,150円、年に約2万6,000円の差です(50×43=2,150、×12=25,800)。

冬に灯油を使う家庭は、もう一つの見どころ

補助は灯油にもガソリンと同じ単価で出ています。10月19日時点の灯油の全国平均は1Lあたり142.9円なので、18Lのポリタンク1缶で約2,572円。補助がなかった場合の値段(185.9円)だと約3,346円になり、1缶あたり約770円を補助が支えている計算です(18×142.9≒2,572、18×185.9≒3,346)。

今回の報道は主にガソリンの値段についての案で、灯油や軽油の補助をガソリンと同じように縮めるのかどうかは、10月26日時点でははっきりしていません。

一方で、灯油については別の対策も動いています。赤沢経産相は10月16日、寒冷地の一部で灯油の供給に不安が出ていることを受け、割高な海外産の灯油を輸入する事業者に国内産との差額(1Lあたり約20円)を補助する仕組みを、11月から来年3月まで設けると表明しました(共同通信)。また、テレビ朝日系(ANN)は、冬の暖房の需要に合わせて電気・ガス料金の補助を来年1〜3月に再開する方向で検討していると伝えています。

ガソリンの補助が縮んでも、冬の暖房まわりは別の支えが用意されつつある――というのが、いまの流れです。

スポンサーリンク

給油する側は、どう動けばいい?

案のとおり「毎月少しずつ」なら、ある週を境に大きく値上がりするわけではありません。発表の直後に慌てて満タンにしても、得になるのは多くて満タン1回分の数百円です。スタンドが混む時間に並ぶ手間を考えると、ふだんどおり「半分になったら入れる」くらいの習慣のほうが、値上がりにも災害にも困りにくくなります(考え方は災害に備えて、ガソリンは半分になったら入れる?で紹介しています)。

週末の買い物中心で、月30Lくらいの人

案のとおりなら、1月で月に約300円。今すぐ何かを変えるより、正式に決まった値上げの幅と時期をニュースで確かめてからで十分です。

毎日の通勤で月50〜80L使う人

1月で月500〜800円、補助がすべてなくなれば年2万〜4万円台の差になります。補助があるうちに、空気圧の不足や積みっぱなしの荷物など、燃費を落とす原因を減らしておくと、値上がりが続いたときの備えになります。店による値段の差はセルフとフルサービス、結局どっちが得?も参考になります。

灯油で暖房する家庭

ガソリンより、灯油の補助がどうなるかのほうが家計に響く可能性があります。ガソリンの案だけで判断せず、灯油の扱いが発表されるかどうかを見ておきたいところです。

170円という線は、消えるのではなく、少しずつ上へ引き直されようとしています。慌てて満タンにするより、「線がいくらに引き直されたか」を毎月確かめるほうが、ずっと役に立ちます。

情報源

  • 燃料油価格定額引下げ 公式サイト(10月22日以降の支給単価) nenryo-teigakuhikisage.go.jp
  • 燃料油価格定額引下げ「ガソリン全国平均価格の推移」(10月19日時点の全国平均・補助なし価格) nenryo-teigakuhikisage.go.jp
  • 共同通信「ガソリン補助金見直しへ 首相、経産相に検討指示」(2026年10月23日) Yahoo!ニュース
  • 産経新聞「高市首相がガソリン補助金の見直し検討指示 段階的縮小へ」(2026年10月23日) Yahoo!ニュース
  • 読売新聞「高市首相、ガソリン補助金を見直す方針表明」(2026年10月23日) Infoseekニュース
  • ロイター「政府与党、ガソリン補助の段階的な縮小検討、12月から月5円程度の値上げ案=関係者」(2026年10月23日) Yahoo!ニュース
  • テレビ朝日系(ANN)「ガソリン補助の縮小 毎月3円や5円ずつ値上げ案も 早ければ12月から」(2026年10月23日) Yahoo!ニュース
  • 共同通信「経産相、灯油値上がり対策強化 輸入に補助」(2026年10月16日) 熊本日日新聞
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました