
ホンダのN-BOXは2026年7月17日に改良モデルが発売され、カスタムのターボは243万6,500円になりました。改良前の約213万円から、およそ30万円の上昇です。いっぽう、ターボが付かないカスタムの上がり幅は約7万円でした。同じ改良で差が4倍以上開いた理由は、9インチナビなどが標準で付くタイプに変わったことにあります。数字をほどくと、ターボそのものの値段が見えてきます。
カスタムの価格はこう動いた
どれも前輪駆動の税込価格です。4WDはそれぞれ14万5,200円高くなります。
| タイプ | 改良前(2026年4月) | 改良後(2026年7月) | 上がった額 |
|---|---|---|---|
| カスタム | 約192.3万円 | 199万4,300円 | 約7.1万円 |
| カスタム ターボ | 約213.0万円 | 243万6,500円 | 約30.7万円 |
| コーディネートスタイル(モノトーン) | 約216.9万円 | 248万1,600円 | 約31.3万円 |
| ターボ コーディネートスタイル(モノトーン) | 約228.1万円 | 259万8,200円 | 約31.7万円 |
※改良前は車選びドットコムのカタログ、改良後はグーネットのカタログをもとに作成。改良前の数字は万円単位で掲載されたものです。
上がり方が2つに分かれています。約7万円のタイプと、約30万円を超えるタイプです。
分かれ目は、9インチのHonda CONNECTナビとETC2.0車載器が標準で付くかどうかです。標準になったのは、カスタムのターボ、カスタムのコーディネートスタイル全タイプ、カスタムのスロープ、JOYのターボ、JOYのBLACK STYLE全タイプです。これらのタイプには、ほかにもマルチビューカメラ、ステアリングヒーター、本革巻のハンドルやセレクトレバー、LEDのルームランプといった装備が標準で付くものがあります。ただし、どの装備がどのタイプに付くかは細かく分かれるので、最後はホンダの主要装備表で確かめてください。
標準のN-BOXは176万8,800円からで、改良前より約3万円の上昇です。JOYは198万1,100円からで、約8万円の上昇です。ナビが標準で付かない入り口のタイプは、どのシリーズも上げ幅が小さく抑えられています。
「ターボにすると44万円高い」は本当か
新しい価格表を素直に引き算すると、驚く数字が出ます。
「ターボにするだけで44万円も高いの?」
カスタムとカスタム ターボの差は44万2,200円です。ただ、この差にはナビやカメラの分が含まれています。ターボだけの値段を知るには、同じようにナビが付くタイプどうしで比べる必要があります。コーディネートスタイルなら、ターボがあるタイプとないタイプが同じ条件で並びます。
| 比べる2台(前輪駆動) | 価格の差 | 差の中身 |
|---|---|---|
| カスタム → カスタム ターボ | 44万2,200円 | ターボに加え、ナビなどの標準装備の分 |
| コーディネートスタイル → ターボ コーディネートスタイル | 11万6,600円 | 主にターボの分 |
※グーネットのカタログの価格から計算。4WDどうしの差も11万6,600円で同じです。2タイプの装備がすべて同じかどうかまでは確認していないため、目安として見てください。
ターボの分は約12万円、残りの約33万円はナビやカメラなどの装備の分と見るのが実態に近い数字です。
改良前のコーディネートスタイルどうしの差も約11.2万円でした。ターボの値段そのものは、今回の改良でほとんど動いていません。動いたのは、車両価格の中に何が入っているかです。
価格の並びにも変化が出ました。カスタム ターボの243万6,500円は、ターボなしのコーディネートスタイルの248万1,600円より4万5,100円安くなっています。「ターボがいちばん高い」とは言い切れない並びです。
30万円の値上げで、支払いも30万円増えるのか
答えは、ナビを付けるつもりだった人かどうかで変わります。
改良前、9インチナビは販売店で付けるディーラーオプションでした。ホンダカーズの販売店が2026年2月に出したチラシの例では、ナビが取付アタッチメントとパネルキットを含めて25万9,600円(取付工賃は別)、マルチビューカメラシステムが7万2,600円のメーカーオプションです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 9インチナビ(チラシの例) | 25万9,600円 |
| マルチビューカメラ(チラシの例) | 7万2,600円 |
| 合計 | 33万2,200円(ETC2.0と工賃は別) |
| カスタム ターボの上がった額 | 約30万6,500円 |
※チラシは2026年2月の1販売店の例で、改良後の純正品の型番や価格と同じとは限りません。金額は地域や時期で変わります。
この例で見ると、もともとナビとカメラを付ける人なら、車両価格は30万円上がっても、支払う総額はほとんど増えない可能性があります。共同通信も、一部のモデルでカーナビとETC車載器を工場で取り付けて支払総額を抑えたと伝えています。
反対に、ふだんの地図はスマートフォンで足りる人にとっては、約30万円ぶん使わない装備を買うことになりかねません。ナビが標準で付かないカスタムを選ぶほうが、ねらいに合うことがあります。
支払い方にも変化があります。9インチナビとETC2.0はメーカーオプションの扱いにもなり、残価設定型クレジットを使う場合は、この代金を残価の一部に組み込めるようになりました。月々の支払いを見て決める人には、後付けとの差が出やすいところです。
全タイプで変わったところ
- USB Type-Cの充電口が車内の中央に2個付いた
- 運転席と助手席の背もたれの上部にポケットが付いた
- ドライブレコーダー用の映像線が、工場で配線された状態になった
- 外装の塗装のクリア材を見直し、つやを高めた
カスタムは見た目の変化がいちばん大きく、クロームメッキのグリル、左右に伸びて常時点灯するフロントアクセサリーLED、四角いフォグライトになりました。室内はブラック基調で、イルミネーションはナイトブルーです。新色のシーベッドブルー・パールも加わっています。
標準のN-BOXは、フロントのロアグリルとテールゲートにメッキの飾りが入り、ファッションスタイルのルーフがホワイトに変わりました。JOYは全タイプに丸形のフォグライトが付き、黒を基調にした特別仕様車のBLACK STYLEが追加されています。
エンジンとCVTは改良前と同じで、ターボなしが58PS、ターボが64PSです。N-BOXの広さの仕組みや車の性格は、N-BOXの車種解説にまとめています。
燃費は少し下がった、燃料代の差は小さい
カタログの燃費を改良の前後で比べると、カスタムの前輪駆動はターボなしが21.5km/Lから21.3km/Lへ、ターボが20.3km/Lから20.0km/Lへと、わずかに下がっています。
ターボとターボなしの燃料代の差を、レギュラー170円とWLTCモード燃費どおりに走れたという仮定で計算すると、次のようになります。実際の燃費は、走る場所や乗り方で変わります。
| 年間の走行距離 | ターボなし(21.3km/L) | ターボ(20.0km/L) | 1年の差 |
|---|---|---|---|
| 5,000km | 約4万円 | 約4万2,500円 | 約2,600円 |
| 10,000km | 約8万円 | 約8万5,000円 | 約5,200円 |
| 15,000km | 約12万円 | 約12万7,500円 | 約7,800円 |
※燃費は車選びドットコムとグーネットのカタログの値です。
月に直すと数百円です。ターボを選ぶかどうかは、燃料代より、高速道路の合流や坂道でどれだけ余裕がほしいかで決めてよさそうです。
新しい価格表からの選び方
地図はスマートフォンで十分
標準のN-BOXの176万8,800円か、カスタムの199万4,300円です。見た目にカスタムの顔がほしいかどうかで、22万5,500円の差を考えます。
ナビを付けるつもりだった
カスタム ターボかコーディネートスタイルの見積もりと、カスタムにナビを足した見積もりを並べてみてください。ナビとカメラを足すつもりなら、標準で付くタイプの割高感はかなり小さくなります。
高速道路や坂道をよく走る
カスタム ターボの243万6,500円が入り口です。ターボなしのコーディネートスタイルより4万5,100円安いので、外装の加飾よりも走りを取る人にはわかりやすい選択です。
丸い目のやわらかい顔が好き
JOYの198万1,100円からです。ただしナビが標準で付くのはターボとBLACK STYLEなので、そこへ上げると価格は240万円前後まで上がります。
納期は、販売店の話として1〜2か月ほどと報じられています。人気車のわりに待たされにくい状況ですが、販売店や仕様によって変わるので、見積もりのときに確かめてください。比べる相手を探している人は、スペーシアとルークスの記事も参考になります。
243万6,500円という数字だけを見ると、軽自動車とは思えない値段に感じます。
けれど、その中にはナビが入っています。値札を見る前に、自分はナビを買う人かどうかを決めておくと、N-BOXの価格表はずっと読みやすくなります。
参考にした情報
- くるまのニュース(2026年7月16日の改良の発表) kuruma-news.jp
- くるまのニュース(N-BOXカスタムの改良モデル) kuruma-news.jp
- くるまのニュース(販売店の声と納期) kuruma-news.jp
- ベストカーWeb(2026年8月31日、改良の解説) bestcarweb.jp
- 熊本日日新聞(共同通信、改良エヌボックスの発売) kumanichi.com
- livedoorニュース(2026年6月の先行公開の内容) news.livedoor.com
- livedoorニュース(標準モデルの変更点) news.livedoor.com
- レスポンス まとめ(2026年7月の改良) matome.response.jp
- グーネット カタログ「N-BOXカスタム(2026年7月)」 goo-net.com
- 車選びドットコム カタログ「N-BOXカスタム」 kurumaerabi.com
- MOTA カタログ「N-BOX」 autoc-one.jp
- ホンダカーズ鹿児島のチラシ(2026年2月) hondacars.jp
- ホンダ公式「N-BOX」 honda.co.jp

