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テスラ新型ロードスター、日本でも予約開始 予約金682万円は車の値段ではない、2017年の約束から変わった航続距離と座席

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テスラ新型ロードスター、日本でも予約開始 予約金682万円
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「682万円を払えば、あの“飛ぶ”ロードスターが買えるの?」——テスラは日本時間2026年10月16日、新型スポーツカー「ロードスター」を発表し、日本でも公式サイトで予約の受け付けを始めました。けれど、682万円は車の値段ではありません。車両価格はまだ発表されておらず、生産開始はイーロン・マスクCEOが「2028年を目指す」と話した段階です。この記事では、国内外の複数の報道をもとに、決まったこととまだのこと、予約金の中身、そして2017年に最初に発表されたときの約束から何が変わったのかを整理します。

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決まったこと・まだ決まっていないこと

項目 内容
発表 米国時間2026年10月15日(日本時間16日)、米テキサス州にあるSpaceXの試験施設からライブ配信
仕様 Performance・Thrust・Rocketの3つ
日本の予約 公式サイトで受付中。予約金は合計682万円(申し込み時68万円+10日以内に614万円)
日本で選べる仕様 Performance(2人乗り・公道向け)。左ハンドルのみ
航続距離 300マイル(約480km)以上
生産開始 2028年が目標(マスクCEOの説明)
車両価格 未発表
出力・ボディサイズ・電池の容量 未発表
日本での納車時期 未発表

※ITmedia NEWS・くるまのニュース・transcarweb(いずれも2026年10月16日)、NBC News(同日)の報道による。予約金の金額と内訳、左ハンドルのみである点は3つの国内報道で一致。テスラ日本法人の日本語のプレスリリースは確認できませんでした。

発表の場がSpaceXの試験施設だったのには理由があります。今回のロードスターは、SpaceXが宇宙機の姿勢を変えるのに使ってきた「冷ガススラスター(ガスを噴き出して力を生む装置)」を車に持ち込んだことが最大の売りです。ライブ配信では、車が平らな地面から浮き上がり、空中で回転してみせました。

ただし、日本の人が予約できるのは、スラスターを持たない公道向けの「Performance」です。

3つの仕様は「別の乗り物」と考えたほうがいい

仕様 定員 位置づけ 0-60mph(約97km/h)加速
Performance 2人 公道向け。形が変わる空力パーツと、車体を路面に吸いつけるファン 1.6秒未満
Thrust 2人 レース向け。車体の後ろにスラスターを追加。台数を限った販売 0.9秒未満
Rocket 1人 車体の周りにスラスター。「飛ぶこともできる」とテスラが説明。招待された人だけ、公道は走れない 0.59秒未満

※加速の数字はテスラの発表値で、第三者が測ったものではありません(ITmedia NEWS・くるまのニュースの記事による)。ライブ配信ではThrustが0-60mphで0.81秒を記録したと報じられています(NBC News・transcarweb)。Rocketの最高速は時速230マイル(約370km)以上とされています。

ファンで車を地面に引きつける仕組みは、止まっているときにも働くと紹介されています。車体にはマグネシウム、チタン、カーボンファイバーといった軽い素材を使い、一部の操作を手動にしたり、シートの位置を固定にしたりして、重さを削ったとされます。

マスクCEOは、将来は自動運転が主流になるとしたうえで、ロードスターは「テスラが作る唯一の手動運転の車になる」と話しました。安全を最優先に設計した車ではないとも述べています。普段の足として選ぶ車というより、運転そのものを楽しむための、かなりとがった1台です。

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予約金682万円の中身

日本で予約するときに払うお金は、次の2回に分かれています。

タイミング 日本(Performance) 米国(Performance)
申し込み時 68万円(全額返金可能な注文料と報道) 5,000ドル(クレジットカード、全額返金可能と報道)
10日以内 614万円 4万5,000ドル(銀行振込)
合計 682万円 5万ドル

※日本はくるまのニュース・transcarweb・ITmedia NEWS、米国はFox Business(2026年9月21日)・NBC Newsの報道による。米国ではThrustの予約金が25万ドルと報じられています。transcarwebによると、10日以内に支払いが終わらない場合は予約が取り消されることがあります。2回目の614万円が後から返金されるかどうか、その条件は今回確認した報道では分かりませんでした。予約する前に、公式サイトの規約で必ず確かめてください。

日本も米国も、1割ほどを先に払い、残りの約9割を10日以内に払う同じ形です。

682万円は「車の値段」ではなく、2028年以降の生産の順番を確保するために預けるお金です。

車両価格が決まっていない段階で払う点も大事です。いくらで買うことになるのか分からないまま、682万円を、早くても生産が始まる2028年まで預けておくことになります。2026年10月から2028年の初めまでと仮定しても1年以上、年末なら2年以上です(生産開始の時期から逆算した単純な計算例で、日本向けの車がいつ届くかは発表されていません)。

2017年の最初の発表から、何が変わったか

新型ロードスターが最初に姿を見せたのは2017年11月です。そのとき約束された数字と、今回の発表を並べると、次のようになります。

項目 2017年11月の発表 2026年10月の発表
0-60mph加速 1.9秒 1.6秒未満(Performance)
航続距離 620マイル(約1,000km) 300マイル(約480km)以上
座席 4人(後ろに小さな席がある2+2) 2人(Rocketは1人)
価格 20万ドルから 未発表
米国の予約金(通常の枠) 5万ドル 5万ドル
生産の時期 2020年に開始の計画 2028年が目標

※2017年の数字はGIGAZINE(2017年11月19日)とFox Business(2026年9月21日)で一致。2017年当時は、1,000台限定の「Founders Series」として25万ドルを前払いする枠もありました。

速くはなりましたが、航続距離は半分以下になり、座席は4人から2人に減りました。生産の目標は、最初の計画から8年遅れています。

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速くなったのに、航続距離は半分以下に

「技術が進んだのに、走れる距離が短くなるのはなぜ?」と感じる人も多いはずです。

カギは、2017年と今回とで、同じ名前の別の車になっていることです。米国の報道によると、テスラは一度考えていた設計をやめ、カーボンファイバーを使った新しいハイパーカーとして作り直しました。今回の車には、ガスをためておく炭素繊維の圧力容器、車体を吸いつけるファン、形が変わる空力パーツが積まれています。テスラは航続距離が短くなった理由を説明していませんが、発表された中身を見るかぎり、「遠くまで走る」より「加速と曲がる力」、そしてスラスターによる新しい体験に重心を移した車として発表されたことは確かです。

2017年のロードスターは「速くて遠くまで行けるEV」、2026年のロードスターは「いちばん速い瞬間を体験するための乗り物」です。

480kmという航続距離は、日本の道で使うには短すぎる数字ではありません。ただ、EVは寒い時期に走れる距離が減ります。気温0℃前後で2割ほど減ると考えると、480km×0.8で約380kmになります(テスラの発表値と一般的な冬の減り方を組み合わせた計算例で、実際は乗り方や気温で変わります)。冬の減り方の仕組みは、EVの冬の航続距離の記事で詳しく整理しています。

日本で予約する前に確かめたいこと

  • 左ハンドルだけ。右ハンドルの設定は案内されていません。駐車場の発券機や料金所など、左ハンドルの使い勝手に慣れているかも考えておきたいところです。
  • 「飛ぶ」仕様は日本の公道では使えない。Rocketは招待された人だけの仕様で、公道は走れないとされています。テスラは、どの仕様を提供するかは各地域の法的な要件に従うと案内しています。
  • 価格は後から決まる。2017年の「20万ドルから」は今回は示されていません。為替や関税の影響も含め、日本での価格は分からない状態です。
  • 2017年に予約した人の扱いは未発表。米国の報道では、テスラは昔の予約者の順番をどうするかについてコメントしていないと伝えられています。
  • 614万円の返金条件。上で書いたとおり、2回目の支払いの扱いは公式の規約で確認が必要です。
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どんな人に合う?

ニュースとして楽しみたい人

予約する必要はありません。ライブ配信の映像や、これから出てくる試乗の情報を見ていれば十分です。価格や日本向けの細かい仕様は、まだ何も決まっていません。

本気で手に入れたい人

682万円を、早くても2028年まで、価格を知らないまま預けられるかが分かれ目です。2017年の発表から何度も予定が延びてきた車であることも、頭に入れておいたほうがいいでしょう。支払いの前に、返金の条件と、左ハンドルで困らないかを確かめてください。

2017年に予約していた人

今回の車は、座席の数も航続距離も、予約したときに示された車とは違います。テスラからの案内を待ち、この中身でも欲しいかどうかを、あらためて考える機会になります。

とにかく速いEVに今乗りたい人

ロードスターが届くのは早くても2028年以降です。高性能なEVは各社から出てきていて、たとえばジャガーの4ドアGT「Type 01」は日本で2,188万円からと発表されています(Type 01の記事)。待つ時間も含めて、何にお金を払うのかを比べてみてください。

682万円で買えるのは「順番」

9年前に約束された車は、名前はそのままに、まったく違う乗り物になって戻ってきました。速さと驚きは増え、座席と航続距離は減りました。

いま682万円で手に入るのは、車ではなく、2028年に始まる予定の列の順番です。その順番にどれだけの価値を感じるかが、予約するかどうかの答えになります。

情報源

  • ITmedia NEWS(Tesla、新型「Roadster」発表 日本でも予約受付中、2026年10月16日) itmedia.co.jp
  • くるまのニュース(テスラ 新型スポーツカー「ロードスター」世界初公開、2026年10月16日) Yahoo!ニュース(くるまのニュース)
  • transcarweb(テスラ新型ロードスター公開、日本での予約開始、2026年10月) transcarweb.com
  • NBC News(Elon Musk shows off ‘flying’ Tesla Roadster after years of delays、2026年10月16日) nbcnews.com
  • Fox Business(Tesla reopens Roadster reservations、2026年9月21日) foxbusiness.com
  • GIGAZINE(テスラが新型ロードスターを発表、2017年11月19日) gigazine.net
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