
「新車を買ったら、みんな何年くらい乗っているんだろう?」3年や5年で乗り換える人もいれば、10年以上同じクルマに乗り続ける人もいます。日本自動車工業会が2026年4月に公表した最新の「2025年度乗用車市場動向調査」によると、前に所有していたクルマの平均保有期間は7.2年。そのうち新車で購入したクルマでは平均7.3年でした。一方で、10年を超えて乗った人も3割弱います。最新データをもとに、「実際に何年乗る人が多いのか」を見ていきます。
まず結論|新車の平均保有期間は7.3年
日本自動車工業会の2025年度調査では、前に所有していた乗用車の保有期間は次のようになっています。
| 項目 | 保有期間 |
|---|---|
| 前に所有していた乗用車全体 | 平均7.2年 |
| 新車で購入した乗用車 | 平均7.3年 |
| 中古車で購入した乗用車 | 平均7.1年 |
| 10年を超えて保有 | 3割弱 |
つまり、「7年前後で乗り換える人がいる一方、10年以上乗る人も珍しくない」というのが現在の日本のクルマ事情です。さらに興味深いのが、クルマそのものが使われる期間です。自動車検査登録情報協会によると、2025年3月末時点における乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13.35年。10年前の2015年と比べると、約1年(0.97年)長くなっています。「クルマは10年くらい」という感覚は、今では決して珍しいものではなくなっています。
「平均7.3年」と「平均使用年数13.35年」はなぜ違う?
ここで「7.3年なの?13.35年なの?」と思うかもしれません。実は、意味が違います。7.3年は、新車を購入した人がそのクルマを所有していた期間の平均。一方の13.35年は、登録された乗用車が初度登録されてから抹消登録されるまでの平均使用年数です。つまり、新車オーナーが7年ほどで手放したクルマが、中古車として次のオーナーに乗られることもある。そのため、最初のオーナーの保有期間よりも、クルマそのものが使われる期間の方が長くなります。「何年で買い替える人が多い?」を見るなら7.3年。「日本のクルマは実際に何年くらい使われている?」を見るなら13.35年。この違いを押さえておくと分かりやすくなります。
10年以上乗る人は、もう少数派ではない
今回の調査で注目したいのが、10年を超えて保有した人が3割弱いることです。ざっくり言えば、4人に1人より多い割合です。しかも前回の2023年度調査では、「10年超」は2割強でした。調査ごとの回答構成などもあるため単純比較には注意が必要ですが、少なくとも現在の日本では、「新しいクルマを数年で次々乗り換える人ばかりではない」ことが分かります。実際、日本自動車工業会の調査では、今後の保有台数について7割弱が「台数はそのまま」と回答。5年以内に買い替える予定がある人は2割台半ばでした。今乗っているクルマを、そのまま乗り続けるという選択もかなり一般的です。
では「7年・10年・13年」で何が違う?
何年乗るのが正解、という答えはありません。ただ、クルマとの付き合い方として考えると、大きく3つに分けられます。
| 保有期間 | こんな乗り方 |
|---|---|
| 5〜7年程度 | 新しいクルマへの乗り換えも楽しみたい |
| 10年前後 | 気に入ったクルマをじっくり楽しみたい |
| 13年以上 | 一台をかなり長く乗り続けたい |
平均に近い7年前後で乗り換えるのも一つ。10年乗るのも普通。気に入っているなら、それ以上乗る人もいます。大切なのは、「平均が7.3年だから7年で乗り換える」必要はないということです。平均はあくまで他の人がどれくらい乗っているかを見るための目安です。
5年で乗り換える人|新しいクルマを楽しみやすい
5年前後で乗り換える場合、新しいモデルや装備を比較的短い周期で楽しめます。最近はクルマの進化が速く、運転支援機能、ディスプレイや通信機能、ハイブリッドなどの電動化、燃費性能、快適装備などがモデルチェンジや一部改良で更新されています。そのため、「新しいクルマそのものが好き」という人なら、短めの周期で乗り換える楽しみがあります。また、家族構成や生活スタイルが変化しやすい時期なら、コンパクトカーからミニバン、そしてSUVへというように、その時の生活に合ったクルマへ乗り換えていく考え方もできます。
7年前後|実際の平均に近い乗り方
新車の平均保有期間7.3年に近いのがこのゾーンです。新車購入から7年あれば、かなり長い時間をそのクルマと過ごします。年間1万km走る人なら、7年間で約7万km。年間5,000kmなら、約3万5,000km。通勤、買い物、旅行、家族でのお出かけなど、そのクルマが生活の一部になってくる期間です。一方で7年経てば、新しく発売されるクルマとの装備差も少しずつ大きくなってきます。「まだ気に入っているから乗る」でもいいし、「次のクルマに乗ってみたい」でもいい。ちょうど両方を考えやすくなる時期とも言えます。
10年乗ると走行距離はどれくらい?
「10年乗る」と聞くとかなり長く感じますが、走行距離で考えるとイメージしやすくなります。
| 年間走行距離 | 10年間の走行距離 |
|---|---|
| 3,000km | 30,000km |
| 5,000km | 50,000km |
| 8,000km | 80,000km |
| 10,000km | 100,000km |
| 15,000km | 150,000km |
| 20,000km | 200,000km |
同じ「10年」でも、年間3,000kmしか走らないクルマと年間2万km走るクルマでは、使われ方がまったく違います。そのため、「10年経ったから古い」と年数だけで判断するより、年数+走行距離+現在の状態で考える方が実態に近くなります。
10年乗るなら、途中で「もう一度好きになる」のもあり
新車を買った直後は、クルマを見るだけでもちょっと嬉しいものです。でも5年、7年と乗っていると、どうしても見慣れてきます。そこでクルマを買い替えるのも一つですが、今乗っているクルマを改めて自分好みにしていく楽しみ方もあります。ホイールを変える。車内の雰囲気を変える。洗車やコーティングで外装をきれいにする。古くなった内装をリフレッシュする。大がかりなことをしなくても、少し雰囲気が変わるだけで、「まだこのクルマ、ええやん」と思えることがあります。長く乗るというのは、単に買い替えを我慢することではありません。同じクルマと長く付き合いながら、少しずつ自分のクルマになっていく。それもクルマの楽しみ方の一つです。
日本のクルマは実際に長く使われるようになっている
自動車検査登録情報協会の統計を見ると、この傾向はかなりはっきりしています。2025年3月末時点の乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13.35年。前年に比べて0.03年上回り、4年ぶりに長期化に転じました。2015年は12.38年だったため、10年間で約1年伸びました。車種別に見ると、普通乗用車は12.74年(前年比0.01年短期化)、小型乗用車は13.97年です。つまり現在の日本では、登録された乗用車が13年前後使われること自体は特別なことではありません。クルマの価格が上がったことだけが理由とは言い切れませんが、少なくとも「クルマを長く使う」というスタイルは数字にも表れています。
クルマの購入価格も上がっている
もう一つ、最新調査でかなり目を引く数字があります。日本自動車工業会の2025年度調査では、新車の平均購入価格は331万円でした。2023年度調査の平均264万円と比べると、約25%(67万円)の上昇です。もちろん、同じ車種が2年間で67万円値上がりしたという意味ではありません。購入された車種・グレード・パワートレインなどの構成も影響するため、単純な価格上昇率として扱うことはできません。それでも、「新しいクルマを買う」という選択が大きな買い物であることに変わりはありません。新しいクルマへ乗り換える楽しさと、今のクルマを長く楽しむこと。以前より、この二つをじっくり比較する人が増えても不思議ではありません。
実は買い替えても「似たクルマ」を選ぶ人が多い
クルマを買い替えると、まったく違うタイプへ行くイメージがあります。ところが最新調査では、同じタイプ・クラスからの買い替えが中心。さらに次に欲しいクルマのサイズについても、約7割が「今と同じサイズ」を希望しています。これは面白いところです。コンパクトカーが気に入っている人は、次もコンパクトカー。SUVが自分の生活に合っている人は、次も同程度のSUV。軽自動車が使いやすい人は、また軽自動車。つまりクルマ選びは、「今のクルマが嫌だから買い替える」だけではありません。今のクルマで気に入っている部分を残しながら、より新しいクルマへ乗り換える人も多いわけです。長く乗ってみることで、自分に必要なサイズや装備が分かってくるとも考えられます。
何年乗るかより「まだ乗りたいか」で考える
統計だけなら、新車の平均保有期間は7.3年。10年超が3割弱。クルマ自体の平均使用年数は13.35年。でも、この数字から、「7年で買い替えるべき」「10年乗った方が得」という答えが出るわけではありません。新しいクルマにワクワクするなら乗り換える。今のクルマが気に入っているなら長く乗る。家族が増えたら大きなクルマへ。子どもが独立したらコンパクトなクルマへ。生活が変われば、ちょうどいいクルマも変わります。逆に生活が変わらず、今のクルマが自分に合っているなら、無理に乗り換える理由もありません。「何年乗ったか」より、「このクルマにまだ乗りたいか」。最終的には、それが一番分かりやすい判断基準なのかもしれません。
よくある質問
Q. 新車は平均何年乗る?
日本自動車工業会の2025年度乗用車市場動向調査では、前に新車で購入した乗用車の平均保有期間は7.3年でした。
Q. 車を10年以上乗る人は珍しい?
珍しいとは言えません。同調査では、前に所有していた乗用車を10年超保有した人が3割弱を占めています。
Q. 車そのものは平均何年使われている?
自動車検査登録情報協会によると、2025年3月末時点の乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13.35年です。ただし、これは一人のオーナーが13.35年乗るという意味ではありません。中古車として別のオーナーへ渡った期間なども含めた、初度登録から抹消登録までの平均です。
Q. 10年乗ると何kmくらいになる?
年間5,000kmなら約5万km、年間1万kmなら約10万km、年間1万5,000kmなら約15万kmです。年数だけでなく、年間走行距離によってクルマの使われ方は大きく変わります。
Q. みんな何年くらいで次の車を考え始める?
最新調査では、現在の乗用車について「5年以内に買い替える予定」と答えた人は2割台半ばです。一方で、保有台数については7割弱が「台数はそのまま」と回答しています。
情報源
- 日本自動車工業会「2025年度乗用車市場動向調査について」 jama.or.jp
- 日本自動車工業会「2023年度乗用車市場動向調査について」 jama.or.jp
- 自動車検査登録情報協会「わが国の自動車保有動向」 airia.or.jp
- 自動車検査登録情報協会「平均使用年数」(PDF) airia.or.jp
- Car Watch「新車平均購入価格は331万円、軽自動車では196万円に 自工会が2025年度市場調査結果公表」 car.watch.impress.co.jp

