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地震で車中泊避難になったら気をつけたいこと

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地震で車中泊避難になったら気をつけたいこと
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大きな地震のあとの避難生活で、プライバシーを保てる「車中泊避難」を選ぶ人は少なくありません。熊本地震では、避難した人の約7割が車中泊を経験したという調査結果もあります。車中泊避難のリスクと、その対策を整理します。

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車中泊避難で起こりやすい「エコノミークラス症候群」

車中泊避難で特に注意が必要なのが、静脈血栓塞栓症、いわゆる「エコノミークラス症候群」です。狭い車内で同じ姿勢を長時間続けることで、足の血流が悪くなり血栓ができやすくなります。2016年の熊本地震では、震災関連死として認定された死者のうち、少なくとも38人が車中泊をしていたことが分かっています。熊本・大分両県で震災関連死と認定された169人のうち38人、より広い集計では熊本地震の死者263人のうち震災関連死は208人(約5分の4)にのぼるとされ、車中泊はこうした災害関連死の重要なリスク要因の一つとして位置づけられています。

予防のためにできること

  • 足を動かす:長時間同じ姿勢を避け、定期的に車外に出て歩く、足首を動かすなどして血流を保ちます。
  • 水分をしっかりとる:脱水は血液を濃くし、血栓のリスクを高めます。トイレの回数を気にして水分を控える人もいますが、水分制限は避けるべきです。
  • ゆるい服装・着圧ソックス:締め付けの強い服装は血流を妨げやすいため、ゆったりした服装や着圧ソックスの活用も有効とされています。
  • 足を伸ばして眠れる工夫:シートを倒す、車種に合わせたマットを使うなど、できるだけ足を伸ばせる姿勢を確保します。
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車中泊避難に備えて用意しておきたい持ち物

エコノミークラス症候群の予防を含め、車中泊避難に備えて用意しておきたい持ち物には次のようなものがあります。

  • 水・食料:1人1日2L×3日分を目安に、できれば持ち運びやすい500mLボトルで用意します。水分制限は血栓リスクを高めるため、備蓄が不安でも極端に控えないことが大切です。
  • 着圧ソックス(弾性ストッキング):足の血流を保つ効果があり、車中泊避難グッズとして推奨されています。
  • 車中泊マット・寝袋:車内の凹凸を軽減し、体への負担を減らします。タオルを敷くだけでも代用できます。
  • 携帯トイレ・防臭袋:水分をしっかりとる前提で、トイレ環境も合わせて準備しておくと安心です。
  • 目隠しシェード・モバイルバッテリー・ライト:プライバシーの確保や情報収集・連絡手段の維持に役立ちます。

これらは防災用品としてまとめて販売されているものもあり、普段の車中泊・ドライブ用品と兼用できるものも多いため、災害時だけでなく日常使いも意識して備えておくと無駄になりにくいです。

いざというときに困らない「日常の備え」

車中泊避難の備えは、災害が起きてから始めるのでは間に合わないものが少なくありません。中でも重要なのが「ガソリンメーターが半分になったら給油する」という習慣です。大きな災害が起きると、ガソリンスタンドには大渋滞ができ、あっという間に燃料が売り切れてしまうことが繰り返し報告されています。日頃から燃料を半分以下にしない習慣をつけておくだけで、避難時に車を動かせない・暖房や給電に使えないという事態を避けやすくなります。通信手段の確保も欠かせません。モバイルバッテリーやポータブル電源を備えておくと、スマートフォンの充電切れを防ぎ、情報収集や家族との連絡が途切れにくくなります。ポータブル電源は使わない期間も自然に放電していくため、3ヶ月に1度は満充電にしておくというメンテナンス習慣も合わせて持っておくと、いざというときに「充電が切れていた」という失敗を防げます。

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車中泊避難、それ以外の注意点

エンジンをかけたままの車内での就寝は、一酸化炭素中毒のリスクがあるため、特にマフラーが雪や瓦礫で塞がれる可能性がある状況では十分な注意が必要です。また、車中泊避難は自治体が把握しづらく、支援物資や情報が届きにくいという課題も指摘されています。熊本地震を受けた全国の自治体アンケートでは、車中泊避難者への対応で「所在・人数の把握」を課題に挙げた自治体が45道府県にのぼり、「健康状態・支援ニーズの把握」を挙げたのは44都道府県、「支援を届けること」を挙げたのは40府県でした。車中泊避難者は日中に仕事や片付けで外出し、夜だけ戻ってくるケースも多く、自治体側からは実態をつかみにくいという構造的な難しさがあります。可能であれば、避難所や自治体に車中泊避難をしている旨を伝えておくことが、支援を受けやすくするためにも重要です。

よくある質問

Q. 車中泊避難は危険だからやめた方がいい?
車中泊避難自体が危険というより、対策をしないまま長時間同じ姿勢を続けることがリスクです。水分補給・足を動かす・足を伸ばして眠るといった対策をとれば、リスクを大きく減らせます。

Q. どのくらいの期間なら安全?
明確な安全期間はありません。1泊でも対策を怠ればリスクはありますが、期間が長引くほど血栓のリスクは高まるとされるため、避難所や車中泊避難以外の選択肢(親戚宅、RVパーク等)も並行して検討するのがおすすめです。

Q. 子供や高齢者は特に注意が必要?
体を動かしにくい人ほどリスクが高まるとされており、高齢者や乳幼児連れの場合はとくにこまめな休憩・水分補給を心がける必要があります。

なぜ車中泊避難を選ぶ人が多いのか

避難所での集団生活によるストレスやプライバシーの確保、ペットとの同伴、感染症対策などを理由に、車中泊避難を選ぶ人は災害のたびに一定数見られます。熊本地震で約7割という高い割合になった背景にも、こうした事情があったと見られています。車中泊避難自体を否定するものではなく、選ぶ場合はリスクを知った上で対策をとることが欠かせません。

背景

2016年の熊本地震では、多くの避難者が車中泊を選択し、エコノミークラス症候群による死亡例も報告されました。この経験を踏まえ、その後の防災対策では車中泊避難のリスクと対策が具体的に周知されるようになっています。プライバシーを確保できる車中泊避難は選択肢として有効ですが、リスクを知った上で対策をとることが欠かせません。

情報源

  • 京都光華大学「【熊本地震の教訓1】避難者の約7割が経験した『車中泊』」 koka.ac.jp
  • TEAM防災ジャパン「震災関連死38人が車中泊 熊本地震1年」 bosaijapan.jp
  • ウェザーニュース「熊本地震、犠牲者の5分の4が災害関連死 エコノミークラス症候群どう防ぐ」 weathernews.jp
  • 時事ドットコム「車中泊避難者、支援に壁 所在把握、45道府県が『課題』―熊本地震・全国アンケート」 jiji.com
  • GAZOO「災害時の車中泊避難とは?覚えておきたい車中泊避難のポイント」 gazoo.com
  • JAF Mate Online「車中泊避難に備える防災士の装備一覧|車内常備グッズと防災ポーチ」 jafmate.jp
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災害と車
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