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中古車は年式と走行距離のどっちを見る? 「1年1万km」より少ない車が普通、決め手は記録簿に残る整備の中身

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中古車は年式と走行距離のどっちを見る?年式で装備と残りの年数、距離で消耗の度合いを見る
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「3年落ちで6万km」と「7年落ちで3万km」。同じくらいの値段で並んでいたら、どちらを選べばいいのでしょうか。中古車選びで多くの人が迷うのが、年式と走行距離のどちらを優先するかです。この記事では、自動車検査登録情報協会の統計や、中古車の売り買いに関わるメディア・販売店の見方をもとに、年式と走行距離がそれぞれ何を教えてくれるのか、どの順番で見ればいいのかを整理します。

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年式と走行距離は、教えてくれることが違う

年式と走行距離は、どちらが大事かを比べるものではありません。見ているものが違うからです。

見るもの 分かること 分からないこと
年式 付いている装備の世代、あと何年くらい乗れそうか、ゴムなど時間で傷む部品の古さ どれだけ使われたか
走行距離 エンジンや足回り、タイヤ・ブレーキなどがどれだけ使われたか どう使われ、どう手入れされたか
整備の記録 オイル交換や部品交換をいつ、何km時点でしたか (記録がない車は判断材料が減る)

ベストカーWebの記事(2026年3月)は、装備に差がある場合は年式を優先し、そのうえで「距離よりもクルマの状態」を重視するとしています。新しい年式は不具合が直されていることが多い、というのがその理由です。

年式で候補を絞り、走行距離は「年式に対して多いか少ないか」で見て、最後は整備の記録で決める。この順番がいちばん迷いにくい選び方です。

物差しは「1年1万km」、でも実際はもっと少ない人が多い

中古車の世界では、走行距離の多い少ないを「1年に1万km」を目安に考えるのが一般的です。グーネットマガジンは、一般的な人の1年間の走行距離は1万km程度とし、これを超えると「過走行」とみなされ相場より安くなるとしています。くるまのニュースも「10年10万km」を目安として紹介しています。

ところが、実際に自家用車に乗っている人の走行距離は、この物差しより少ないことが多いようです。ソニー損保の「全国カーライフ実態調査」では、自家用車の1年間の走行距離の平均は、2020年が6,017km、2021年が6,186kmと、6,000km台が続いています。

物差しと、実際の平均で積み上げた距離を並べると次のようになります。

年式(何年落ちか) 物差し(1年1万km) 平均的な乗り方(1年6,500km)
3年落ち 3万km 約2万km
5年落ち 5万km 約3.3万km
7年落ち 7万km 約4.6万km
10年落ち 10万km 6.5万km

※「平均的な乗り方」は、ソニー損保の調査の平均(6,000km台)をもとに、1年6,500kmと仮定した計算例です(例:5年×6,500km=32,500km)。実際の走行距離は人や地域で大きく違います。

つまり、1年1万kmの物差しで「距離少なめ」に見える車の多くは、ごく普通に乗られてきた車です。

「年式のわりに距離が少ない」は、特別にお得な車の印ではなく、平均的な車の姿であることが多いのです。

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距離が少ないのに、安心とは限らない理由

「距離が少ないほうが、車は傷んでいないんじゃないの?」

ここが、いちばん迷うところです。走行距離が少なければ、エンジンやタイヤ、ブレーキの減りは少ないはずです。それでも「極端に少ない」車には注意が必要だとされています。

Web CARTOPの記事(2024年10月)は、車は部品が動いている前提で作られているため、動かさないほうが劣化が早い部分があると説明しています。いちばん傷みやすいのはゴム類で、タイヤやブッシュ(足回りのゴム部品)のほか、ホースやベルト、パッキンが硬くなりやすいとしています。オイルも循環していることで油膜を保てる、ガソリンも半年ほどで劣化し始める、とも書いています。くるまのニュースも、年式のわりに極端に距離が少ない車は長く停めたままだった可能性があり、オイルの回りや燃料の劣化、湿気やさびが心配だとしています。

ゴムは走っても走らなくても、時間とともに硬くなります。年式が古ければ、距離が少なくても、時間で傷む部品は年式なりに古くなっています。

距離が少ない車を見つけたら、「なぜ少ないのか」を販売店に聞いてみましょう。近所の買い物だけに使われていたのか、長く停めたままだったのかで、車の状態は変わります。整備の記録で、定期的に点検やオイル交換をしていたかが分かれば安心材料になります。

距離が多い車は、消耗品の交換時期を確かめる

反対に、走行距離が多い車はどう見ればいいでしょうか。くるまのニュースが紹介した販売店の見方では、国産車は5万kmを超えると「距離多め」、10万kmを超えると「過走行車」と呼ばれることが多く、輸入車は5万kmを超えると大きな部品の故障が増える傾向があるとしています。グーネットマガジンも、日本では10万kmを超えると売りにくくなり、値段が大きく下がる傾向があるとしています。

値段への影響について、グーネットマガジンは、年式の新しい車では1万kmの違いで5万〜10万円ほどの差が出ることがあり、輸入車ではさらに差が大きくなるとしています。距離が多い車は、そのぶん安く買えるということです。

ただし同じ記事は、距離の多い車はタイヤ、ブレーキパッド、バッテリーなどの消耗品が交換時期を迎えていることが多く、買ってすぐに数万円の交換費用がかかる場合があるとしています。安く買えた分が、最初の1年の整備でどれだけ消えるかを見ておく必要があります。

くるまのニュースが紹介した販売店も、年式が新しく距離が多い車でも、きちんと整備されていればお買い得な場合があるとしています。距離が多くても、整備の記録がそろい、交換すべき部品がきちんと交換されている車なら、候補から外す必要はありません。

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年式は「あと何年乗れそうか」の目安になる

年式が教えてくれるもう一つのことが、残りの年数です。自動車検査登録情報協会によると、乗用車(軽自動車を除く)が初めて登録されてから登録を抹消されるまでの平均使用年数は、2025年3月末時点で13.35年でした。普通乗用車は12.74年、小型乗用車は13.97年です。

この平均から買ったときの年式を引くと、おおまかな残りの年数が見えてきます。

買う車の年式 平均使用年数(13.35年)までの残り
3年落ち 約10年
5年落ち 約8年
7年落ち 約6年
10年落ち 約3年

※自動車検査登録情報協会「平均使用年数」(令和7年3月末現在、軽自動車を除く)をもとにした計算例です(例:13.35−7=6.35年)。平均使用年数は抹消登録までの平均で、一時的に使用をやめた車も含みます。一台一台の寿命を示すものではなく、乗り方や整備で大きく変わります。

同じ値段なら、年式が新しい車のほうが、平均でみて長く乗れる見込みがあります。年に数千kmしか走らない人にとっては、距離より先に「年数」のほうが車の寿命を決めることも多いのです。

距離の数字は信じていい? 確かめる方法

昔は、走行距離のメーターを巻き戻して売る不正が問題になりました。くるまのニュースによると、2001年に日本オートオークション協議会が設立され、走行距離をデータベースで管理する「走行メーター管理システム」の運用が始まりました。オートオークションに出た車の距離が記録されて照合できるようになり、不正は大きく減ったとされています。ただ、根絶には至っておらず、相談の多くは協議会に入っていない業者や個人間の売買で扱われた車だとも伝えています。

買う側ができるのは、販売店に次のものを見せてもらうことです。

  • 点検整備記録簿(メンテナンスノート):いつ、何kmの時点で、どんな点検・交換をしたかが分かる。記録の距離が年を追って順に増えているかも確認できる
  • 販売店による走行距離の確認結果:オートオークションの記録などと照らして、表示の距離に疑いがないかを確かめているか
  • 前の持ち主の使い方:販売店が把握していれば、通勤用か、週末だけか、長く停めていたか

整備の記録がそろっている車は、距離の数字が正しいかどうかと、手入れの中身の両方を一度に確かめられます。

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あなたの場合はどう考える?

1台を長く乗りつぶすつもり

年式を優先しましょう。残りの年数が長く、装備も新しい世代のものになります。距離は年式に対して極端に多くなければよく、整備の記録で消耗品の交換状況を確かめます。

3〜5年で乗り換えるつもり

売るときの値段も考えておく必要があります。距離が10万kmを超えると売りにくくなるとされるので、買うときの距離に、自分が乗る年数×年間の走行距離を足して、手放すときの距離を見積もっておきましょう。たとえば5万kmの車を年1万km走って5年乗れば、手放すときは10万kmになります。

年に数千kmしか乗らない

自分が乗っている間も距離はあまり増えないので、距離が多めの車を安く買う選択肢もあります。その場合も、タイヤやバッテリーの交換時期が近くないかは見積もりで確かめておきましょう。逆に、年式が古くて距離が少ない車は、ゴム類や長く停めていた影響に注意が必要です。

とにかく予算を抑えたい

距離が多い車や年式の古い車は安く買えますが、車両の値段だけでなく、買ってすぐに必要になりそうな整備の費用まで含めた総額で比べましょう。修復歴の有無も値段を大きく左右するので、中古車の「修復歴あり」とは?もあわせて確認しておくと安心です。

数字は入り口、決め手は記録

年式と走行距離は、中古車を絞り込むための入り口にすぎません。年式で装備と残りの年数を、距離で使われ方を見たら、最後に確かめるのは「その車がどう手入れされてきたか」です。記録簿のページをめくる数分が、数字だけでは分からない一台の歴史を教えてくれます。

ハイブリッド車を中古で選ぶときは、ハイブリッド車の駆動用バッテリーの保証と寿命の考え方もあわせて読んでおくと判断しやすくなります。

情報源

  • 自動車検査登録情報協会「平均使用年数」(令和7年3月末現在) airia.or.jp
  • ベストカーWeb「中古車は『走行距離』と『年式』どっちを優先すべき!?」(2026年3月13日) bestcarweb.jp
  • グーネットマガジン「中古車購入時に重視すべきなのは年式?or走行距離?のどちら?!」 goo-net.com
  • くるまのニュース「『過走行車』な中古車はお得で魅力的!?」(2022年3月11日) kuruma-news.jp
  • Web CARTOP「『走行距離の短い中古車=程度がいい』と思ってないか?」(2024年10月21日) webcartop.jp
  • くるまのニュース「中古車の『メーター巻き戻し』はなくなった?」(2023年9月10日) kuruma-news.jp
  • DIME「ソニー損保 全国カーライフ実態調査」(2021年) dime.jp
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